大阪府立大学・生命環境科学研究科

教授和田野 晃

 

 

訳・監修 和田野 晃

訳協力者: 大学院学生 林 友也(練習9,10,11)
目次

序論.................................................................. 

FAQ Frequently Asked Questions ............................. 

 

練習1: PDB files are Not Perfect: a PDB file の編集.....…............

方法: ..........................................

練習2: AutoDock ligand file の作成. .................…............

方法: ...........................................

練習 3: Macromolecule fileの作成........…………………………..........

方法: .......................…………………………………....... 

練習 4: Grid parameter fileの作成..………………………………...........

方法:......................……….............................

練習 5: AutoGrid の開始...........…………………......................

方法: ..................…………………………................. 

練習 6: Docking parameter fileの作成. ……………………................

方法: .........................……...........................

練習 7: AutoDockの開始 ..............………………………...............

方法<span lang=EN-US>: ........................................................

練習 8: AutoDock Resultsの検討-Docking Logs の読み方.…………….......

方法: ...................................…………………....... 

練習 9: AutoDock Resultsの検討-Docked Conformationsの描画.. ......... 

方法: .................... .......... .......... .............

練習 10: AutoDock Resultsの検討 -Clustering Conformations . ..........

方法: ............................................... ........

練習 11: AutoDock Resultsの検討-Conformations in Contextの描画……....

方法: ...............................................………...

 

補足1)インストール...........…………………......................25

<span lang=EN-US style='font-size:10.0pt;font-family:"MS 明朝";mso-font-kerning: 1.0pt;mso-ansi-language:EN-US;mso-fareast-language:JA'>

 

練習用 files:................................................... 

入力 files:............................................................

結果 files ...........................................................

Useful Scripts.....................................................

Customization Options for ADT...........................................

補遺 1..............................................................

補遺 2: Docking Parameters ..........................................

Parameters common to SA, GA, GALS: ........ ............................ /span></p> <p class=MsoNormal style='mso-layout-grid-align:none;text-autospace:none'>Simulated Annealing Speci→c Parameters:.... .......................... <o:p>

Genetic Algorithm Speci→c Parameters: ..........................

Local Search Speci→c Parameters:..................................

Clustering keywords: ................................................


序 論/span><span lang=EN-US style='font-size:10.0pt;font-family:"MS 明朝";color:black'>

<span lang=EN-US style='font-size:10.0pt;font-family: "MS 明朝";color:black'>  

このチュートリアルはAutoDockを用いたドッキングプログラムの紹介である。ここではグラフィカルユーザーインターフェース(Graphical User Interfase:GUI)であるAutoDockTools (ADT)を用い、2分子のドッキングにAutoDock上で必要ないくつかの手順を簡単に設定できるようにしてあり、さらにドッキングの結果を3D構造で視覚的にチェック出来ようになっている。

 

 

Scripps Research Instituteでは、このチュートリアルを使用する人は、以下のコマンドが使用可能である。AutodockGUIをコマンドラインから使用でき、ターミナルウインドから、UNIX, Mac OS, Linuxでは以下のコマンドを実行すればADTが開始します。

 

%source /tsri/python/share/bin/initadtcsh /p> <p class=MsoNormal style='mso-layout-grid-align:none;text-autospace:none'> &nbsp;

%cd tutorial

 

%adt1<o:p></o:p></span>

  </p> </div>

大阪府立大学での実習(生命環境科学・情報実習室)o:p>

この部屋のMacにはすでにADTがインストールしてあり、メニューバーのADTアイコンをダブルクリックすることで<span lang=EN-US>ADTが開始します。


<b>FAQ - Frequently Asked Questions

 

1)ADTの開始は

Macromolecule ligand files についても ADT は同じディレクトリで実行しなければいけない。

2)極性Hの付加は必須

 Macromoleculeに対しては常に極性Hを付加し、そのあとでKollman United Atom Chargeを割り当てる必要があります。

リガンドにたいしては、Gasteiger chargeを計算する前に全ての水素を加え、その後でnon-polarな水素を加える必要がある。リガンドがペプチドで有る場合は、polar hydrogenを加えKollman United Atom chargeを割り当てることが可能である。

 Polar hydrogenは酸素、窒素等のelectronegativeな原子に結合した水素で、non-polar hydrogenは炭素に直接結合した水素である。

3)幾種類のAutoGrid grid mapが必要?

 一種類の原子に対して一種類のAutoGrid mapが必要です。たとえば、エタノールはC2H5OH,ですから、CONの三種類のmapが必要です。

4)残基上のトータルチャージが整数になる理由?

  これは、残基が相互に置き換えうることと、近接する残基へ電子が移ったりその逆のことが生じないと仮定されているからです。たとえば、タンパク質上のアルギニン残基はプロトン化されていれば+1.000のチャージを持ち、ニュートラルであればそのチャージは0.000になる。

5)ドッキングの結果はどの程度簡単に得られますか?

  一般に、リガンド内の回転可能である結合が多くなれば、結合実験を繰り返す中で、良い結合モードを得ることが困難になります。

6)AutoGrid grid boxはどの程度大きさにすべきですか?

 Grid volumeは、リガンドが最ものびた状態でも最低限自由に回転できる体積にする必要があります。

7)AutoDockでタンパク質上の潜在的結合サイトを見つけることは可能か?

 以下のようにすれば、それは可能です。初期値の0.375Aより大きなグリッドスペーシングを使い、タンパク質上の全ての表面を覆いうるに十分なグリッドボリュームを作り、x、y、z方向により多くのグリッドポイントを使います。その後、AutoDockを用いてプレリミナリドッキング実験を行えば、リガンドが結合しやすい特別な領域がタンパク質上に有るかどうかが判明します。これはblind docking と呼ばれています。

 

  ついで、これらの潜在的結合サイトの周りに少し小さいグリッドを形成し、この小さいグリッドの中での結合実験を行います。

 

  もし、タンパク質が非常に大きい場合は、タンパク質を少し重なりを持たせたグリッドに分けて、それぞれのグリッドに関して結合実験をおこないます。すなわち、上部半分のグリッドに対してと、下部半分のグリッドに対してを別々に結合実験をすることになります。


練習1: PDB files は完全ではない: a PDB file の編集

 

Protein Data Bank (PDB) filesAutoDockで使用する前に修正しなければならない多くの問題を含んでいる。その問題はpdbブラウザーであるrasmolpymolでは明かではないが、原子の欠損、水の付加、分子間の結合鎖の欠損、配置のずれなどが含まれている。

 

AutoDockTools (ADT)Python Molecule Viewerを元に作成され、上記問題を解決する発展しつつあるtool setを備えている。特に2つのモヂュール、editCommandsrepairCommnadsにより、水素の付加、削除、欠損している原子の付加による残基の修復、ヒスチジンのプロトネーションの修正、内部鎖の breaksのプロトネーションの修復が可能である。

 

この練習問題では、ドッキングの間は、巨大分子は固定したまま作業する。 AutoDockが前提としている水の除去、polar hydrogenの付加、修正されたファイルの保存を行う。

 

方法:

 

1.File Read molecule

この操作はファイルブラウザでカレントディレクトリの全てのファイルを表示する。hsg1.pdbを選択し、Openをクリックする。GUI上でボタンをマウスでクリックする代わりに、<Enter>キーを押しても同じことであり、この操作はソフトPMVおよびADTで同じ意味をもつ。

 

この操作でhsg1分子がADT上に表示される。もし分子がADT viewer上に見えたら、Step 3にスキップしても良い。

 

3ボタンマウスを使用している場合は、マウスのボタンをそれ自体、もしくはキーとの組み合わせで異なる機能を持たせることが可能である。ズームインには<shift>キーを押しながら中央のボタン(もしくはホイール)でクリック、ドラッグする。回転さすには、中央ボタン(もしくはホイール)でクリック、ドラッグする。次表はマウスボタンの機能を要約したものである。

以下のキーによりビューワーウインドの分子の状態を変更できる。

 

  このコマンドはファンデルヴァールス半径を考慮して原子間のボンドを形成する。本コマンドはUn/DisplayLinesというサイドエッフェクトを持つので、分子が見えるようになるはずである。

 

  結合している原子間のボンドは、線で示される。金属イオンや水分子の酸素原子のように結合していない原子は小さい四角形で表される。Hsg1中の結合していない原子は結晶構造中の水分子の酸素原子である。この水分子は後ほど取り除くことになる。

註)上記コマンドは

  filesetOnAddObjectCommandから BuildBondsByDistanceのチェックボボタンを押すか、.pmvrc ファイルでuserprefを設定すれば自動的に実行される。

 

   All Geometriesをクリックし、次いでOkをクリックする。表示されている分子は元素により色が付けられる。

このコマンドにより、表示されている分子のより詳細な情報が得られる。

 

     DeleteCommandPmwモジュールのなかから選び、Load Moduleをクリックする。

  次に、selectionCommandを選択し、Load Moduleをクリックする。

  これらの操作により、hsg1分子より水を取り除くために必要なselecltiondelete commandsをロードしたことになる。Dismissをクリックする。

5.SelectSelect From String

   Select From Stringで文字列による分子、ペプチド鎖、残基、原子レベルでの選択をします。

6. EditDeleteDelete AtomSet

選択されている原子がこのコマンドで取り除かれます。このコマンドの結果は元に戻せないので、実行前に確認の表示が出ます。CONTINUEをクリックすると選択されていた酸素原子が消えます。

<span lang=EN-US style='font-size:10.0pt;font-family:"MS 明朝"'>  

7.span style='font:7.0pt "Times New Roman"'>   EditHydrogensAdd

b>Polar Only を選択し、 noBondOrder より yes  OKを実行すれば330個の水素がhsg1に加えられる。

  ステップ8はオプションで、チャージ付加と原子の溶媒化がhsb1タンパク質に対して実施される。これ以上本タパク質を修正する必要がなければこのまま保存すれば良い。

8.   fileSaveWrite Pdb

この操作の後、Pdbとして保存するファイルネームを入力する。<span lang=EN-US>Hsg1.pdbと入力する。SaveCancelを選択する。SaveWrite Optionsの窓が開き、Sort NodesCONNECTレコードを選択可能となる。yesを選択し、CONNECTレコードを書き込まないように全てのチェックボタンをオフにする。OKを選び、ファイルを書き込む。


練習2: AutoDockのためのligand fileの準備

  AutoDockligandはそれぞれの原子に部分的なチャージを持っている。また、アリファティック炭素とアロマティック炭素の区別もしなければならない。アロマティック炭素はファイル中では’C’ではなくて’A’で表す。AutoDockligandはファイルでは特別なキーワードで表現し、AutoDockにより識別出来るようになっている。そのキーワードには、ROOT,ENDROOT,BRANCH,ENDBRANCHがあり、”tortion tree” object、すなわちrootbranchからなるtorTreeを構成している。

 

注)”tortion tree”は古明地勇人氏のPeachの解説を参照

 

    http://staff.aist.go.jp/y-komeiji/peach/peach.html

 

  を読んでみてください(私が理解しているわけではありません)。

Rootは構造変化しない(rigid)な一群の原子で、branchrootに結合している回転可能な原子のグループである。キーワードのTORSDOFはリガンド中のtorsional degree 自由度数である。リガンドのTORSDOFは、リガンドの総torsion数から、回転する水素のtorsion数をひいたものである。TORSDOFは結合によるtorsional degree 自由度の減少による自由エネルギーの変化を計算するのに使われる。

 

タンパク分子を表示しないでリガンドを操作すると理解しやすい。

Show/hide moleculeというチェックボタンをクリックし、タンパク分子を非表示にする。

 

操作:

1.  LigandInput MoleculeRead rite Pdb

ファイルブラウザーを開き、PDBQ files(*.pdbq)メニューボタンをクリックするとPDB files(*.pdb)を選択できるようになるので、ind.pdbを選択し、ファイルを開く。

ビューワーにリガンドがloadされるとADTはそれを初期化する。このプロセスはいくつかのステップを含んでおり、その課程でわかったことは画面に表示される。

ADTnon-polar hydrogenが必要な部位をチェックしそれを加える。ただし、userpref”adt_automergeNPHS”を設定しておくとその付加は行われない。 </p> <p class=MsoNormal style='margin-left:23.5pt;text-indent:-23.5pt;mso-char-indent-count: -2.17;mso-char-indent-size:10.8pt;mso-layout-grid-align:none;text-autospace: none'>  ADTはリガンドがチャージを持っているかどうかをチェックし、もしチャージがない場合はその構成残基名が標準の20アミノ酸であるかどうかをチェックし、ペプチドである場合はKollman chargeをリガンドに付与する。もしペプチドでない場合は、Gasteiger chargeを計算するが、Gasteiger chargeの計算にはリガンドがnonpolar or polar hydrogen全てを付与されている必要がある。もしチャージがゼロの場合、ADTはチャージを与えようとする。ADTは残基あたりのチャージ数が整数であるかどうかもチェックする。

  Kollman chargeはリガンド中の原子名によりlook-up dictionaryを用いて付加される。もし原子名が無ければチャージは0.0とされる。

 

  User preference”autotors_autoCtoA”noに設定されてない場合、ADTplanar carbonの名前をlook-up dictionaryにより変更する。同様にplanar cyclic carbonについても別のプリフェランスである”autotors_useProteinAromaticList”noを設定しないとADTlook-up dictionaryを用いる。ADTはリング中の隣接炭素間の結合角を計算しplanar cyclic carbonを決定する。もし全てのリング内原子の角度が初期値の7.5°より小さければリングの最初の文字は”A”に変更される。

 

2.  LigandDene Rigid RootAutomatically </span>

ADT</span>best rootを決定し、緑丸によりそれをマークします。

  </p> <p class=MsoNormal style='margin-left:2.36gd;text-indent:5.45pt'>このbest rootはリガンド中のsmallest largest subtree</span>を持つ原子である(何のことか不明なので判明したら解説します)。Tieつまり原子がリングの中にあればその原子はrootとして指定される(ともにリングの中にあれば最初に検出されたものをrootとします)。大きなリガンドではこの操作に時間がかかります。

 

<p class=MsoNormal style='margin-left:2.36gd;text-indent:5.45pt'>分子の固定部分にはroot atomとそれに回転しない結合をしている全ての原子を含んでいる(次節でそれについては検討する)。現在のroot portion</span>は<span lang=EN-US><o:p></o:p></span></span></p>

Ligand i De→ne Rigid Root </span><span style='font-size:10.0pt; font-family:"MS 明朝"'>Show Root Atoms で表示できる(非表示にするには Ligand Show/hide sphere marking root) 。現在使用しているモデルでは<span lang=EN-US>root atomC11のみでその他は回転可能なボンドにより結合している。

 

 ;<![endif]>

.  LigandRotatable Bonds</span>→define Rotatable

Torsion Count ウイゼットを開いてください。ウイゼット は現在アクティブな結合の数を示します。回転しない結合は赤で表示され、回転可能でかつinactiveである結合は紫で表示される。現在アクティブな結合は緑で表示される。環の中の結合は回転しない。Leaf atomsに結合している結合は有意には回転しない(not double or aromatic etc)ADT はどの結合が回転可能であるかを決める。(possibleTors). そのうちからどの結合が回転可能な結合であるかを決め、残りを回転不可とする (activeTors)。どの結合もしくはグループを活性にするかをクリックすることにより決めます。クリックの代わりに、このコマンドウイゼットでペプチド結合、アミド結合、選択した原子間の結合、または全ての回転可能な結合を活性にしたり不活性にしたりすることが可能です。<span lang=EN-US style='border:solid windowtext .5pt;padding:0mm;background:yellow; mso-highlight:yellow'>Make all active bonds non-rotatableをクリックし次いでMake all rotatable bonds rotatableをクリックすると全ての回転可能な結合が活性になります。

 

アミド結合は回転可能にしてはいけない。アミド結合を非活性にするには以下のようにします。Make all amide bonds non-rotatableをクリックすると、2つの結合N2;6 C3;4 間の結合C21;26 N4:28間の結合が非活性化します。現在の回転可能な結合の数は14であり、残りの結合が回転可能に設定されていることを確認しこのウイゼットを閉じます。

 

4 Ligand/span><span lang=EN-US> Rotatable Bonds Set Number of Active Torsions

この新規のコマンドにより、アクティブな結合が最小数の原子にするか最大数の原子にするかを選択することが可能である。(少し意味不明なので原文を残します。This brand-new feature allows you to set the total number of active bonds while specifying whether you want active bonds which move the fewest atoms or those which move the most.) その差を見るには、ラジオボタンをfewest atomsに設定し、数を6と決め<Enter> を押す。

&nbsp;<![endif]>

<span lang=EN-US style='font-size:10.0pt;font-family:"MS 明朝"; mso-font-kerning:0pt'> Note:  このステップで、,  Set Number of ActiveTorsions の使用はオプションである。 このADTチュートリアルでは常に同じtorsion treeがリガンドで設定されるようにこのコマンドを使うことにしてある。ADT は最小数の原子に<span lang=EN-US>torsionを活性とする6個のtorsion以外を非活性とする。ラジオボタンをmost atomsにし、<Enter<span lang=EN-US>>をクリックすると、異なった6個のrotatable bondsを設定することになる。この練習では最小数の原子をactiveにする6torsion</span>を使用する。 Dismissをクリックするとこのウイジェットは閉じる。

 

5.  LigandWrite PDBQ

ファイルブラウザーを開き、ファイル名を入力する。ind.out.pdbq と入力しSaveをクリックする。.pdbqファイルでpdb<b>qを付け、AutoDock に必須のチャージを表示する。習慣上リガンドファイルには*.out.pdbq </span>の様に命名するが必ずしもそれに従う必要はない。
o:p>/o:p></span>

練習3: Macromolecule fileの準備

AutoDock pdbqs formatのファイルを使用するが、pdb ファイルに q  (charge)s (solvation )パラメータが加わったファイルである。

 

パラメータ: AtVol, ここの原子の体積

AtSolPar,  リガンドが結合することによりはずれる溶媒のエネルギーへの寄与を計算するためのatomic solvation parameter

 

もし練習1で用いた分子が見えてないようならも一度練習1を繰り返してそれが見えるようにしなさい。リガンドをshow/hide checkbutton.を使い非表示にしなさい。

 

操作:

 

1.     Grid Macromolecule Choose Macromolecule.

 

hsg1.を選択

 

この手順でmacromolecule を選択すると、以下の初期化ステップが自動的に進む。:

 

ADT は分子がチャージを持っているかどうかをチェックする。チャージがなければ、それがペプチドであるかどうかを決める。ペプチドならKollman charge(現在どういうチャージかは不明)を加える。もしペプチドでなければgasteiger chargesを採用する。ADT はチャージ数が整数であるかどうかをチェックする。整数でない場合は整数でないチャージを持っている残基が表示される。(Note参照)

ADT solvation parametersも加えます。このプロセスはKollman chargesを加えるときと同様に原子名とそれが結合している残基名に依存します。もし名前が無い場合はそれぞれのパラメータに0.0が与えられます。

 

ADTはユーザープリフェランスのadt_automergeNPHSで指定しない限り非極性水素を加えます。

 

ADT はマクロ分子のなかの原子のタイプを決定します。AutoDock はマクロ分子のなかの7種の原子を扱うことが出来ます。X Mの標準タイプがあり、もし扱うマクロ分子が非標準タイプの原子を含む場合は、カスタム化が可能なX Mにエネルギーパラメーターを入力し設定することが出来る。例えば、Znは標準のセットには含まれていない。もしマクロ分子がZnを含む場合は、AutoDockに対して、ZnMと名前を変更し、エネルギーコエッフィシエント(係数)を入力する。Xは第二のカスタム化可能なタイプとして使用できる。7タイプ以上の原子を一つのマクロ分子中で扱うことは出来ない。

 

マクロ分子はpbdqsファイルとしてAutoGridを用いて保存する必要がある。分子はADTにより変更されているので、保存の際はファイルネームを入力する。hsg1.pdbqs と入力し、Save.をクリックする。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

Note例題のhsg1を用いている場合、極性のある水素が欠如している場合が多い(練習1参照)。別の分子ではpdbファイルでいくつかの分子が欠損していることがある。それらはrepairCommands moduleのコマンドを用いて修正可能である。まず、moduleをロードし、ついで

Edit Misc Rpair Missing Atoms を実行する。もし修正がうまくいかない場合は、練習1をもう一度繰り返し、極性水素の付加などをやり直しなさい。


練習4: grid parameter ファイルの準備

グリッドパラメータファイルには、AutoGridが計算するためにどのタイプのmapを使用し、その存在場所、範囲およびpair-wise potential energy parametersの特定などが記述されている。一般に、一つのmapはリガンド中のそれぞれのelementelectrostatics map に対して計算される。Self-consistent 12-6 Lennard-Jones エネルギーパラメーターである - Rij, 平衡時の核間距離(equilibrium inter nuclear separation) epsij, エネルギー極小値の深さ(energy well depth) が マクロ分子中の原子タイプに基づくそれぞれのmapに対して明記される。 もし水素結合をモデル化したいなら、gpfファイルで12-6 のパラメータではなく、12-10 のパラメータを使わなければならない。

 

操作:

 

1.   Grid Set Map Types

Mapのタイプはリガンド中の原子のタイプに依存する。従ってマップのタイプを決定するにはリガンドを選べばよい。練習2でフォーマットしたリガンドがビューワー中に残っているなら、Grid Set Map Types Choose Ligandと操作する。

もし残っていないなら

 Grid Set Map Types Read Formatted Ligand file とする。

 

リガンドを選ぶと

 AutoGpf Ligand ウイゼットが開き、計算に用いるタイプのマップを修正したりモデルに水素結合があるかどうかを選択できる。現在使用中のモデルではリガンドは窒素、酸素、水素を含んでいるので N-H O-Hの水素結合を含めるがS-H水素結合は含めない。

 

Accept button.でウイゼットを閉じる。

 

2.  Grid Set Grid

Grid Options ウイゼットを開き、ウイゼットの内容を少し確かめます。このウイゼットにはメニューボタンが最上段にあり、: file, Center, View and Help. fileとなっている。

このメニューによりGrid Options ウイゼット,は閉じ、grid boxも消える。カレントの値を保存、もしくは消去してこのウイゼットを閉じる。

 

Center

このメニューにより、4択でグリッドボックスの中心を決めることが可能である。: Pick an atom, Center onligand, Center on macromolecule もしくは On anamed atom.

View

このメニューによりボックスを面か線で表示するかを変更する。またセンターの中心を表示するか否か、とそのセンターのマーカーの大きさも選択できる。Grid Options ウイゼットモではマップあたりのCurrent Total Grid Pointsを決める。.それによりマップ中のグリッドの大きさがnx,y,x x,y,z方向の距離として:(nx + 1) x (ny + 1) x (nz + 1), で表示できる

3.             thumbwheel ウイゼットsx, y z 方向のポイント数を決定する。初期値は40, 40, 40 68921個のポイントを形成する。AutoGridは、それぞれの方向に対して1個づつポイントを加算するからである(つまり41の3乗になる)。さらにグリッドポイント間の距離を調節するthumbwheel もある。また、グリッドセンターを変更するentries thumbwheelsも設けてある。それぞれの方向のポイント数は126まで設定可能である。AutoGridではグリッドポイント数は偶数でなければならない。AutoGrid AutoDockは中心点が必要なのでそれぞれの方向に対して1ポイントを加える。グリッドポイント間のspacing は別のthumbwheelで決定する。初期値は0.375 ÅでC-C結合の1/4に相当する。大きな体積での研究を可能にするために、Grid spacing 値は 1.0 Åまで大きくすることができる。それ以上の大きな値が必要な場合は、GPFファイルを直接テキストエディターでAutoGrid実行の前後に編集する。本実習ではそれぞれのディメンジョンのポイント数を60にあわす。従って総ポイント数が226,981になることを確認する。X,y,zセンターの値を2.5, 6.5, -7.5</b></span>と入力する。the HIV-1 protease, hsg1の活性中心にグリッドの中心を設定することになる。

ウイゼット を fileClose saving current.クリックし閉じる。

 

3.  Gridb> </b></span> Write GPF

ファイルブラウザーを開け、グリッドパラメータのファイル名を入力する。Gpfというエクステンションを用いると便利であるのでhsg1.gpfと入力する。

 

4.  Grid Edit GPF

グリッドパラメータのファイルが保存してあると、編集ウイゼットでそれが開く。もし保存してなければ、必要なファイルを選び、Readボタンを押し編集する。もし変更を加えたら、Writeボタンを用いて保存する。Edit GPFでステップ3で保存したファイルを開いた場合、OKかキャンセルでこのウイゼットをとじることが出来る。
練習 5: AutoGridの開始

l       AutoGrid (AutoDock) はマクロ分子、リガンドおよびパラメータのファイルが存在するディレクトリで実行しなければならない。

l       パラメーターファイルの中にはパスネームの情報を含んではならない。

l       現在のところWindowsでは実行することが難しい(Cygwin上で実行できるらしい)。

 

操作:

Run Start AutoGrid

 

Run AutoGrid ウイゼットを開きます。続いて以下の操作を行います。

 

l       最初の2つのウイゼットは、どのマシンで実行するかを指定します。初期値としては、Macro Name: entryHost name: entryに手元のマシンが指定されています。マクロとして別のマシンを特定することは可能で、それについては付録で述べてある。.

 

l       Program Pathname: entry autogrid3が置いてある場所を指定します。もしどこにautogrid3があるかわからない場合は、browseボタンを使用します。.

 

l        Parameter filename: entrygpfファイルを指定します。もしgpfファイルが一つならそれが自動的にgpfファイルとしてParameter filename: entry に記述される。選択の余地がある場合は、Browse button を押し、希望のgpfファイルを選択する。

 

l       Log filename: entry log ファイルを指定する。Gpfと関連の深い名前を選んでglgファイルを作ると以下の作業に便利です。

 

l       Nice Level:このentryremote jobsnice levelをきめるために使用する

 

l       Cmd:このentryLaunchをクリックしたとき、実行されるコマンドを表示する。

 

1. Launcho:p>

AutoGrid jobを開始します。リナックスプラットフォーム以外では、開始させるとAutodockProcessマネージャーウイゼットが開き、現在実行しているAutoGridAutoDockの詳細を見ることが出来る。そのプロセスマネージャーから、autoxxxxプロセスをentryの選択で中止することが可能である。そうすると本当に中止するかどうかの確認があり、その後希望の処置を実行する。

 

Launcher</span><span style='font-size:10.0pt;font-family:"MS 明朝"'>から実行できない場合は、コマンドラインから直接下記要領で実行は可能である。

<![if !supportEmptyParas]> 

>autogrid3 –p hsg1.gpf –l hsg.glg & </p> <span lang=EN-US style='font-size:10.0pt;font-family:"MS 明朝";mso-ansi-language: EN-US;mso-fareast-language:JA'>

練習 6: docking parameter ファイルの準備

 

ドッキングパラメータファイルはAutoDockでどのマップファイルが使われるか、リガンド分子を動かし、tortionsセンターがどこでその数はいくらか、リガンドのどこから始めるか、どのドッキングアルゴリズムを使用し、何度繰り返すかを記している。そのファイルのエクステンションは通常<span lang=EN-US>dpfである。AutoDockでは以下の4種のドッキングアルゴリズムが使用できる。span lang=EN-US>SA, original Monte Carlo simulated annealing; GA, traditional Darwinian genetic algorithm; LS, local search; GA-LS, </span>これは遺伝アルゴリズムとローカルサーチのハイブリッドである。GA-LS Larmarckian 遺伝アルゴリズム(LGA)</span>としても知られている。派生したアルゴリズムは元のアルゴリズムのローカルサーチへの応用を受け継いでいるからである。それぞれの探索法はそれぞれのパラメータセットを使い、ドッキングを実行する前にセットされなければならない。これらのパラメータはどの乱数発生法を使用するか、ステップサイズの大きさをいくらにするかなどを指定する。もっとも重要なパラメータはドッキングをどの程度の時間をかけて実行するかということに影響を与える。 Simulated annealing,には温度のサイクル数、アクセプトmoveとアクセプトされないmoveが含まれ、それらがドッキングの時間を決定する。GA GA-LSではエネルギーの推定と世代の数がドッキング実行時間に影響する。ADTは、ここにあげたパラメータを含め全てのパラメータを変更することを可能にしている。

参照: Appendix 2: Docking Parameters.

 

操作:

 

1.Docking</span> Set Macromolecule Select Macromolecule filename

 

練習3で保存したファイルを選択する:hsg1.pdbqs Openをクリックする。 この操作ではファイルを読み込むわけではなく、AutoDockにファイル名を記録するだけである。

 

2.DockingSet Ligand ParametersChoose Ligand </b>

<span lang=EN-US style='font-size:10.0pt;font-family:"MS 明朝";mso-font-kerning:0pt'>  

ind.を選択しSelect Ligandをクリックする。

  /o:p></span>

この操作により、現在使用しているリガンド名、その原子のタイプ、センター、アクティブトーション数、トーションデグリーの 自由度数、が表示される。リガンドの位置の初期値、相対的dihedral オフセット、アクティブトーション数を変更することは可能である。このエクササイズでは初期値を用いる。<span lang=EN-US style='border:solid windowtext .5pt;padding:0mm;background:yellow; mso-highlight:yellow'>Closeをクリックしてウイゼットを閉じる。

<p class=MsoNormal align=left style='margin-left:4.12gd;text-align:left; text-indent:-.1pt;mso-char-indent-count:-.01;mso-char-indent-size:10.0pt; mso-pagination:widow-orphan;mso-layout-grid-align:none;text-autospace:none'>  

4.     Docking Set Search Parameters </span><span style='font-size:10.0pt;font-family:"MS 明朝"'> Genetic Algorithm Parameters  </span>

 

この操作により遺伝アルゴリズムのパラメターに変更する。比較的少数のエネルギーエバリュエーション値(2500 evals)で試行してみるとよい。練習では初期値を用いるのでcloseをクリックしてウイゼットを閉じる。.

 

![if !supportEmptyParas]> 

4. Docking Set Docking Run Parameters

 <![endif]>

<span style='font-size:10.0pt;font-family:"MS 明朝";mso-font-kerning:0pt'>ここでは、どの乱数発生法を用いるか、その初期値、グリッドの外側のエネルギー値、初期値として取りうるエネルギーの最大値、すてpp,出力フォーマット、結果にたいしてクラスター分析を行うかどうかを決める。初期値を用いるのでcloseをクリックしてウイゼットを閉じる。.

.

5. Docking Write DPF GALS.dpf

 

上記したDPFファイルの名前を入力する。このファイルには遺伝アルゴリズム-ローカルサーチ(GA-LS)Lamarckian遺伝アルゴリズム-ローカルサーチ(LGA)に使われるドッキングパラメータとインストラクションが含まれている。ind.dpfと入力しsaveをクリックする。

 

6.DockingEdit DPF

 

もしステップ5で保存したファイルの内容を確認する必要がある場合は、このメニューオプションを使用する。保存したファイルind.out.pdbqmoveの後に、ndihe:6, trsdofis:140.3113となっていることを確認する。OK Cancelをクリックし、次に進む。


練習7: AutoDockの開始

練習5に記した注意であるが:

l       AutoGrid AutoDock macromolecule, ligand, gpf and dpfファイルが存在するディレクトリ(フォルダー)で実行しなければならない。

 

l       パラメーターファイル中のファイルはパスを含んではならない。

 

l       現在のところどちらのプログラムもWindowsでは実行できない(Cygwinをインストールすると出来るようななったようである?)

 

NOTE: AutoDock Linux Mac OS X Scripps, で実行するには以下のコマンドを.cshrc.loginに加えておきます。

 

limit stacksize unlimited

 

操作:

Run Start AutoDock

 

Run AutoDockウイゼットを開き、少し作業を行います。

 

最初の2行でどのマシンを使用するかを決める。初期値はMacro Name: entry Host Name: entry.に書いてあるローカルマシンである。. マクロでほかのマシンを使うように設定することは可能で、それについてはappendixに記している。 Program Pathname: entry は実行可能な autodock3へのパスを示している。もしそれが示されていない場合はブラウザーボタンを使いフォルダーを探しなさい。

 

Parameter filename: entry dpf fileを示している。Dpf fileがあればこのウイゼットを開いたときに自動的にそのファイルをParameter filename: entryにロードする。表示されない場合は、 Browse ボタンで使用するdpfファイルを入力する。

 

Log filename: entry はログファイルの書き出し先などを設定する。Dpfファイルを設定すると、dlgファイルにそれに関係した名前が設定される。

 

Nice Level: entry remote jopに対して良いレベルを設定する。

 

Cmd: このLaunch.をクリックするとコマンドを呼び出すことが可能になる。

 

1.   Launch

 

AutoDock jobを開始します。Linux 以外のコンピューターではラウンチによりAutodockが開きます。  Process Manager ウイゼット はこれから実行される  AutoGrid AutoDock jobsを表示します。このマネージャーによってのみautodockプロセスを中止することが出来る。もし本当にその作業を中止したい場合はそれをkillしてください。コマンドラインからは下記のように簡単にautodockを開始できます。

 

%autodock3 -p ind.dpf -l ind.dlg &


練習8:AutoDock 結果の分析- Docking Logsの読込み

 

ドッキング実験の結果を解析するには、最初にdocking log の読み込みもしくはセットを行う(簡単に識別できるように結果のファイルはdlgというエクステンションがつけられている)。自動化されたドッキングの作業では、AutoDockは「-l parameter」とすると詳細な記録を出力する。例えば、このログはind.dlgファイルに出力される。出力ファイルはAutoDockが入力ファイルを解釈し出力ファイルを作成し、何を出力したかを詳細に示している。例えば、個々のAutoGrid mapに対して、mapファイルを開け、その中にいくつのデーターポイントがあるかを表示する。リガンド入力ファイルに対して、種々の内部データ構造を作り出す。入力フェイズがすむと、AutoDockは何度繰り返して計算するかを見積もる。AutoDockはどの計算が開始されたかを表示し、遺伝子アルゴリズムの世代の特徴を示す。実行が完了すると、 AutoDockは分析フェイズを開始し、そのプロセスの詳細を記録する。最後にかかった時間を表示し、「Successful Completion」と表示する。出力の詳細のレベルはoutlevパラメータでコントロール出来る。GA-LSアルゴリズムによるドッキングにはoutlev 0がよい。ドッキングログの肝心な結果はそれぞれの実行時の結合構造、結合エネルギー、相互の相似性である。結合構造の相似性は原子間の配置における平均自乗偏差(root-mean-square-deviation) rmsdで表す。結合の結果は、結合分子中の原子のCartesian配置のPDBQと、この結合の構造と位地を示す状態変数とからなる。この練習を開始する前に、ビュワー中の 全ての分子をshow/hide molecule チェックボタンで消しておく。.

 

操作:

1. AnalyzeDocking LogsRead Docking Log

 

最初に、AutoDock logファイルを選択する。このコマンドにより、エクステンションがdlgであるファイルを選択する。

 

ind.dlgを選択

 

ドッキングログを読み込むとDocking instanceをビュワー中に表示する。Conformation instance がドッキングログ中にある結果に対して構成される。Conformation リガンドの特別な状態を示し、全てのリガンドの原子座標が計算される状態変数のセットか変数そのものが計算される。

Conformations はエネルギー、すなわちドックエネルギー、結合エネルギー、原子静電状態の自由度、vdwエネルギーも表示する。. AutoDock は分子間エネルギー、分子内エネルギー、とーションエネルギーも計算する。最初の2つのエネルギーは、結合エネルギーを与える。ADTdlgからいくつの結合状態が読み込まれ、結合構造や状態んの表示法を示す。

 

 

 

ここから練習10の終わりまでは林友也君の訳です。

 

練習9:AutoDock Results の検討-Docked Conformationsの表示

 

 

練習9では現在Dockingしている立体構造を表示します。

その立体構造はind.dlgを読むことにより、練習8で入力されている。ドッキングのエネルギーの最も低い構造か、もしくは、rms偏差に基づいて参照の構造から選択されたものが最適の構造とされます.

 

Autodockは、実行中に見つけた最もドッキングエネルギーの低いリガンドを、それぞれのドッキングの作業後にアウトプットします。この構造は並進・四元数・ねじれ角の組み合わせであり、分子間エネルギー・内部エネルギー・ねじれエネルギーによって描かれる。最初の二つにより<b>‘<span lang=EN-US>docking energy’が計算され、最初と三つ目の変数によりbinding energy’が得られます。Autodockはまた、全エネルギーをそれぞれの原子ごとに、vdW エネルギーと静電エネルギーに分離します。

 

この練習で、show/hide moleculeを使って高分子を見えなくしたり、リガンドをインプットしたり、またShift-Button2を使って結合したリガンドを拡大・縮小したりできます。<o:p>

 

<span style='font-size:10.0pt;font-family:"MS 明朝"'>操作

 

<span lang=EN-US style='font-size:10.0pt;font-family:"MS 明朝"'>1. AnalyzeConformationsShow Conformations

   

  このコマンドによってind.out.pdbqに対してStatesPlayerウイゼット(SPW)が開きます。SPWには現在の立体構造(その順序)リストと現在のIDリストが含まれています。

  これら二つのリストはメニューボタンの最後の順序によって変化します。その配列リストは、ドッキング操作によって結合した立体構造のすべてを表示しています。IDリストは[0,1,2,3…10]で表示されます。初めは“0”であるなので、立体構造をインプットしてください。

 

  初めに、StatesPlayerウイゼットの簡単な紹介:

 

      Show Conformation List  のチェックボタンは立体構造の現在の順序のリストを表示します。

 

      状態enntryの左右の矢印によって、その配列中の前あるいは後の図を表示することができます。

 

      Play Sequence は、現在の順序で全てのドッキングしている立体構造について、今表示している立体構造図からリストの最後まで、リガンドの立体構造図を変化させます。

 

      Play in Reverse  は現在の立体構造図から最初の図の方向に変更します。

 

      Stop  リガンドの立体構造をリセットして、コンフォメーション 0 へと戻します。0はインプット立体構造の意味です。

 

      Pause  は現在の構造で、動きをやめさせます。Pauseの後に、前方か後方のどちらかに動かすことができます。

 

      Make rms refcoords  は現在の構造を、rms偏差の計算でリファレンスに使用し、右上角に表示します。        

初期設定ではインプットリガンドの立体構造、コンフォメーション 0がリファレンスになります。

 

      Build  は現在の立体構造の座標を使って、新しい分子を構成します (あなたがまだ行っていないなら)

 

  現段階で、spwに連動している順序は、実行されたナンバーによって整理されたドッキングログからの全てのドッキングした立体構造である。そのidリストは[`0’,1’2’,’3’,’4’,’5’,’6’,’7’,’8’,’9’,’10’] です。

 

(メモ:“0”はこのidリストの初めの値です。0というのは初めは違和感があるかもしれませんが、これは私たちがPythonを内部に使用していて、Pythonでは“0=最初”という約束事があるためです。)

 

色の枠組みをvdwまたはelect_statに変えて、構造を順序に従いを動かしてみましょう。次の練習では、新しい分子をViewerに加えるために、Buildボタンを使いましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ![endif]>

 

 

 

 

<![if !supportEmptyParas]> 


練習10AutoDock Results の検討-Clustering Conformationsの表示

 

 

AutoDockの実験では普通いくつかの結果が存在します。ドッキングした結果の信頼性は、最終的なドッキングした立体構造の類似性に依存しています。結果の信頼性を計算する方法に、もっともエネルギーが低い立体構造のrms偏差とrms偏差を比較して、類似した立体構造のファミリーまたは“クラスター”に分類する、という方法があります。

 

Dpfのキーワードであるanalysisは、クラスタリングがAutoDockによってなされるかどうかを決めます。下記で分かるように、ADTで立体構造をクラスタリングする事も可能です。初期設定により、AutoDockはドッキングした結果を、<span lang=EN-US>rms</span>偏差0,5Åでクラスター化します。この作業は、ドッキングしたエネルギー(最も高いものから最も低いものまで)</span>により、すべての構造を整理します。最も低いエネルギーの立体構造は、初めのクラスタリングの種として用いられます。次に、二番目の立体構造が初めの立体構造と比較されます。もしそれがrms</span>偏差の許容範囲内なら、その構造は初めのクラスター領域の中に加えられます。もし、許容範囲外なら、その構造は新しい別のクラスター領域に最初のものとして加えられます。この過程は、ドッキングした結果の残りについて繰り返し実行され、それらは同類の立体構造のファミリーへとグループ分けされます。

  o:p></span></p> <p class=MsoNormal style='margin-left:2.95gd;text-indent:.05pt'>まず私たちは、ind,dlg.から読み込んだAutoDockによるクラスタリングを調べます。続いて、異なったrms値において新しいクラスタリングを作ります。

 

 

&nbsp;

方法

     

  1. Analyze /span>→ Clusterings <span style="mso-spacerun: yes">  Show Clustering

 <![endif]>

        パイソンオブジェクトの一つである‘ind_out_1:rms=0.5 clustering’というinteractive histogram chartを開いてください。このグラフは、特定のrms/span>偏差で計算されたクラスターを表した棒グラフです。そのバーは、そのクラスター内で最も低い立体構造のエネルギーによって分類され、青いバーから始まります。

 

     例えば、二つ目のバーの中で最もエネルギーの低いものは2_1です。バーの高さはどれくらいの立体構造がそのクラスター内に存在するかを表します。バーの上でクリックしてそのクラスターをリガンドのSPWにおける現在指定の配列にして下さい。バーの色が赤へと変わります。

     SPWウイゼットの左上部にあるラベルは、現在のリファレンスと表示中の立体構造の間のrms偏差を示す。SPWを開始したとき記述したように、表示している立体構造を、ドッキングしたあらゆる立体構造に対するリファレンスの座標として設定する事が可能です。クラスタリングした結果を表示するとき、クラスターメンバー間のrms偏差を調べる事ができるので、この事は特に便利です。これをするために、クラスターを選んで、その最もエネルギーの低い立体構造(例えば1-1)へ矢印キーを使って表示を変更してください。この構造をrmsリファレンスとして設定してください。クラスター中表示を変更すれば、このクラスターで最もエネルギーの低い (すなわち1-1)立体構造とその残りの立体構造とのrmsの違が表示されます。

    

span style='font-size:10.0pt;font-family: "MS 明朝"'>    <span lang=EN-US>  interactive histogram chartで別のバーを選ぶと、クラスターを変更する事ができます。このヒストグラムをPostScriptファイルとして保存する事ができます。interactive histogramのメニューから、ファイル名を入力するファイルブラウザーを開くためにEditWriteを選択してください。拡張子に“.ps”を間違いなく使用してください。閉じる際にはfileExitを選択してください。

  Hivプロテアーゼの活性部位はC2対称です。

  indinavirを結合した分子のクラスターを調べる事により、このことを見るができるかもしれません。Step1では最もエネルギーの低い立体構造(クラスター1、コンフォメーション1)のコピーを作成します。最初にspwによってそれを表示し、それからBuildボタンをクリックします。ヒストグラムの二つ目のバーをクリックしてみてください。Entryの横の矢印キーを使用することによって、二つ目のクラスターで最もエネルギーの低い立体構造を表示します。もしこの結果がC2対称を示していないなら、別のクラスターバーを試してみてください。

     ドッキングした立体構造の対称を見る必要があります。

 

  2. <span style='border:dotted windowtext .5pt;padding:0mm; background:yellow;mso-highlight:yellow'>Analyze Clusterings  Make Clusterings 

  ウィゼットを開き、新規のスペースによって分けられた浮動小数点数で示されるrms tolerances</b></span>を入力できます。これらはドッキングした結果について、新たなクラスタリング操作を行うために利用されます。クラスタリングで、比較する立体構造間の異なるマトリックス計算しますが、その操作は時間がかかります。rms値が大きいほど比較する対象は少なくなり、よく似た立体構造もまた比較することが容易になる。OutputfileNameで名前を入力すると、クラスタリング出力ファイルが書かれます。私たちの取り決めではこれらのファイルで“.clust”それらのフォーマットは付録に書かれています。

 

<span style='font-size:10.0pt;font-family:"MS 明朝"'>クラスタリングの前に、原点にリガンド設定したり、立体構造(0の番号がつけられた)を入力したりする事は重要です。<span lang=EN-US>

  /o:p></span>

1.0 2.0 3.0のようにスペースで区切られたRSMDの許容値をリストに入力して、OKをクリックしてください。例えば、クラスタリングは速く行われるはずで、Step1を繰り返すことにより、新しいクラスタリングを視覚化する事ができます。

 <![endif]>

 

 

![if !supportEmptyParas]> 

  /p> <p class=MsoNormal>  

 

&nbsp;<![endif]>

 

span style='font-size:10.0pt;font-family:"MS 明朝"'>練習11AutoDock Results の検討-Conformations in Context の表示<span lang=EN-US>

 

p class=MsoNormal> 

ドッキング実験の最終的な目的は、全エネルギーの全体図(landscape)によって、高分子の側面からドッキングした結果を図解することです。リガンドと高分子間の相互作用は、van der Waals(vdW)、静電気的結合エネルギー、水素結合エネルギー、溶解エネルギーから成るエネルギーによって起こります。

 

最初のステップで、高分子を示しながらドッキングした立体構造を視覚化します。もしhsg1がまだビューアーにあるなら、Step1をスキップしてください。Hsgが表示されていない場合は、それを表示するためにshow/hide molecule を使用してください。また、ドッキングした立体構造を形成していたら、非表示にしてください。

 

 

&nbsp;<![endif]>

操作:

![if !supportEmptyParas]> 

1. AnalyzeMolecules Show Macromolecule

![if !supportEmptyParas]> 

   このコマンドはドッキング実験に使用された高分子をロードします。もし現在のディレクトリに見つからない場合は、ファイルブラウザーによりどこにあるかを指定します。

 

また、ドッキングした立体構造をエネルギーグリッドの下で視覚化したいかもしれません。このことはコンピューターを使ったドラッグデザインに役立つかもしれません。<span lang=EN-US>

&nbsp;<![endif]>

2. Analyze Grids Show Grids Used for Calc

 

   これによって、このドッキングで使用されたグリッドの選択リストが開きます。

   hsg1.O.mapを選択してください。

  

  そのAutoGrigのマップファイルは、Gridの実態を形成しながらビューアーによって読み取られます。このマップはisocontourとして3Dで視覚化されます。これは、Isocountourレベルと等しいグリッドボックスのすべての点が、直線や多角形によってお互いにつながれる事を意味しています。Kcal/molで表示されるエネルギーであるisocountourレベルを変える事ができます。グリッド値をサンプリングしたグリッド点の間の距離や、isocoutour領域を直線あるいは中身の詰まった多角形として示すかどうかも変える事ができます。グリッドと結合ボックスの視覚性を変更できます。

   

原子の親和力のグリッドマップから得られる情報を図示するために、以下の作業を続けます。

  

1. IsoValue-0.15に設定して下さい。スライダーエントリーを入力したら、<Return>または<Enter>を忘れずに押してください。

 

2. サンプリングを1に設定して、<Return>または<Enter>を押してください。

 

3.    hsg1.pdbqsを表示してください。もしビューアーに存在しなければ、Analyze Molecules Show Macromoleculeを使用してください。

 

4. Select Select From Stringを選び、ASP25Residueフィールドに入力した後、Selectをクリックしてください。Yesをクリックすると選択レベルが変わり、DismissをクリックするとSelect From Stringウイゼットを閉じます。

 

5.エネルギーのドッキングした立体構造をSPWを使って選び、

show/hide moleculeチェックボタンを使ってそれを隠してください。

 

6.次に、Un/Display Lines を行い、display only のラジオボタンをクリックしてください。もし、選択レベルの変更を求められたら、Yesを押してください。

 

7.黄色い選択ハイライトをClear Selectionを押すことにより消すことができ、それからClear Formをクリックすることにより、そのパネルの全入力領域をクリアーできます。

 

8.リガンドを表示してください、それからもう一度Select

Select From String パネルを選び、Residue領域にIND201を、原子領域にO2を入力してください。それからSelectをクリックしてください。

 

 

これでビューアーにより、オブジェクトを回転することができます。インヒビターIND201:O2の中で選択された一つの原子が、酸素親和性のポケットに埋められます。もし他の低エネルギーのドッキングした立体構造をBuildすると(下記参照)、この領域に存在する同じ酸素原子を見ることができます。

 

このパネルをDismissする前に、isocontourとその結合ボックスを非表示にするため、Display MapShow Boxをクリックしてください。

それぞれのドッキングに対して一つ、それぞれの立体構造の中心に球体を置くことにより、一度に全てのドッキングした立体構造を視覚化することは、便利かもしれません。

 

3. Analyze Molecules Visualize Dockings as Spheres

 

     このコマンドにより、球体によりそれぞれの立体構造を表示します。球体は、それぞれの立体構造における全ての原子の座標の平均的な位置に置かれます。関係しているリガンドが表示可能なら、リストにあるドッキングログでその名前をクリックすることにより、その結果を示している球体を視覚化します。リストのind.dlgをクリックしてください。球体のradii、それらのcolorと滑らかさ(または“quality)を変えることができます。このコマンドによりドッキングした結果の配置のきれいな概観を見ることができます。


補足1)インストール

 

 

詳細は下記URLに記してあるので、参照してください。

http://www.scripps.edu/~sanner/python/documentation/installationInstruction-binary-1-3alpha2.html

 

ソースをダウンロードするためには

http://www.scripps.edu/%7Esanner/python/index.html

downloadsからライセンス等の承諾を行い、メイルでダウンロードのサイトを知らせてもらいます。バイナリで、PC-LINUX SGI SUN MacOSX Windowsのものが用意されていますが、2005年6月6日現在では、64bit対応はおいてないようです。

 

1)  Windowsでのインストール

 ADTPythonという言語で書かれているようで、まずPythonの環境を用意する必要があります。

(註)Python Japan User’s Groupのホームページによれば

Python Guido van Rossum 氏による、フリーなオブジェクト指向プログラミング言語で、英国 BBC 放送のコメディ番組「モンティ パイソン」のファンである Guido はこの言語を「Python」と名づけた。」と書いてあります。

Python-2.3.3.exeをダウンロードし、c:PYTHON23にインストールする。

9.    complete2.3_binary_win32_comm_1-3alpha2.zipを解凍するとEXTRASPACKSという2つのサブホルダーが得られる。

10.  PACKSホルダーのすべてのファイルをC:PYTHON23Libsite-packagesに移す。

11.  EXTRASホルダー中のDLLホルダー内すべてのdllファイルをC:WINDOWSSYSTEM32 もしくはC:WINNTSYSTEM32に移す。

12.  EXTRASホルダー中のDataホルダーをC:PYTHON23ホルダーか自分のworking ホルダーへ移す。

13.  EXTRASホルダー中のrunPmv.pywrunAdt.pyw runVision.pywC:PYTHON23ホルダーか自分のworking ホルダーへ移す。

 

runPmv.pywrunAdt.pyw runVision.pywをダブルクリックすることで PMVADTVISIONを開始することができる。


<p class=MsoNormal>2) MacOSXでのインストール

Mac用のファイルをダウンロードするとcomplete2.4_binary_ppcDarwin8のような名前になり、最後に.dmgがついていないかもしれません。その場合はまず、名前を短くし、最後に.dmgを加えます。ターミナルを実行し、フォルダーを作成します。完全にダウンロード出来た場合は33Mb程度のファイルになっています。ダウンロードしたとき、Staf→t Expanderが自動的に展開するようです。

 一方、X11を使いますが、一般ユーザーではディスプレイの設定が複雑になりソフトが走らなかったので、rootの資格で作業しました。

註2rootの設定

 アプリケーション;ユーティリティから「NetInfo マネージャ」をたて、セキュリティから認証を選択、もう一度セキュリティからrootユーザーを有効にします。パスワードを設定した後、rootでログインします。

そこでホームに先ほどのcomplete2.4_binary_ppcDarwin8.dmgをコピーします。ターミナルを開け、lsするとコピーしたファイルが有るはずです。

2.3までのインストールはインストラクションに従えば、

1 –そこでmglToolsフォルダーを作成します。

> mkdir mglTools

2 –先ほどのファイルをそのフォルダーにうつします。ホームでファイルを移動しても、ターミナルで以下のようにしても同じです。

>mv downloaded_file.tar.gz mglTools/

> cd mglTools

3 – ここでファイルをgunzip および untarします。やり方はtarのバージョンにより2度コマンドを打つか、

> gunzip downloaded_file.tar.gz

> tar xvf downloaded_file.tar

zエクステンションをつけて一度ですますことも可能です。

> tar zxvf downloaded_file.tar.gz

5 - installation scriptを用いてインストールします。初期設定ではパンサーはbashですので

>source install.bash

としますが、c-shellにしている人は次のようにします。

> source install.csh <o:p></o:p>

6 – その後、コマンドの登録情報を変更するためにrehash しなさいとのことですが、rehash もしくはhash の意味についてはよく理解できていません。ともあれ

bash では

> hash

c-shellでは

> rehash

としておきます。

などとなっていますが、ver2.4以降は.dmg</span>ですのでマウントすればそのままインストール出来ますが、先にX11がインストールされていないとこのコンピューターにはインストールするディスクが無いというメッセージが出ます。

以下の文もver2.3までに必要な作業です。

-ADT PMV VISIONの開始

  インストールスクリプトは以下のような環境変数を作ります。

- MGL_ROOT MGLToolsをインストールしたフォルダー(ディレクトリ)へのパス.

- MGL_ARCHOSV CPUの種類とOS名を含んでいます。

さらにMGL_ROOTフォルダー内のMGL_ARCHOSVbinフォルダーをつくり、その中に、PMV ADT VISIONPYTHON interpreter を開始するためにpmv adt vision pythonshというスクリプトも用意しています。

 

これでX11からadtpmvvisionが動けば成功です。ただし、X11は初期設定がshであり、bashにしてからでないとcommand not foundになります。

 

3) PC linux SGI SUNでのインストール

 それぞれ、

     complete2.3_binary_ i86Linux2_acad_1.3alpha2.tar.gz

     complete2.3_binary_ sgi4DIRIX646_acad_1.3alpha2.tar.gz

     complete2.3_binary_ sun4SunOS5_acad_1.3alpha2.tar.gz

が用意されていますから、システムに合ったものをダウンロードし、2)MacOSXでのインストールと同様に作業します。

 

註: このMGLToolsは以下のファイルを含んでいます。

_______________________________________________________

 

*バイナリのpython インタープリター version 2.3

* MGLで開発したバイナリ platform dependent packages (mslib, opengltk, bhtree, Volume) およびサードパーティー製 packages (SpatialLogic, isocontour, gle, stride, sff, geomutils, Numeric, PIL).

* ソース distribution には python distutils により作成されたプラットフォームに依存しないパッケージ (i.e. AutoDockTools, DejaVu, MolKit, mglutil, NetworkEditor, Pmv, PyBabel, symserv, ViewerFrameworkand, Vision Volume)

* Data ディレクトリにはいくつかの pdb files

* Tcl/Tk, GLUT. などのライブラリー

 

必要なシステムソフトなど:

_______________________________________________________

1.2 もしくはそれ以上のバージョンのOpenGLVolume Renderingに必要.

MAC では X11.の導入

python interpreter は同梱してあり、他のpythonには影響有りません。