Hansatech Fluorescence Monitoring System FMS2 User Manual

Part Number: 900038 Issue Level: 1.00

第1章

測定原理、FMS 2 ハードウエア

1.0 クロロフイル蛍光測定 1FMS 2は、光合成研究の強力な道具であるが、その機能を完全に利用して、最高の動作を達成するには、その測定内容と、背後にある諸原理を理解することが重要である。以下に、クロロフイル蛍光測定に関する簡単な説明を行う。より詳しくは、巻末に示す文献を参照されたい。

クロロフイル蛍光とは?光が クロロフイル分子に吸収されると、その分子の電子配置が、一時的に変化する。この”励起された”配置は、本来不安定で、幾つかの プロセス が、吸収した エネルギーー を奪い合う為、短命である。 (通常 10-8 秒以下)光合成 システム に於いては、それらの プロセス は、2つの グループ に分類出来る:

光化学 プロセス: このプロセスは、吸収された エネルギーー を光化学に利用するが、その際、色素から アクセプター 分子への、電子の付与が起こる。これらのプロセスは、光エネルギーを光合成の化学過程で使えるように変える。

非光化学 プロセス: このプロセス では、光合成に寄与しない様な形で、光合成機構中のエネルギーー を消費する。通常 エネルギーー は、その試料から、赤外放射(熱)と、クロロフイル蛍光として知られる赤 / 赤外放射として、再び放出される。

この プロセス 間の、吸収された エネルギーー の奪い合いの為、一方の プロセス の消費率が下がると、もう一方の プロセス の率が上がる。即ち、光化学に依る エネルギーー 消費が低下すると、非光化学 プロセス の熱とクロロフイル蛍光にによる エネルギーー 放散が増加する。FMS 2で蛍光放射の変化を測定して、光化学に対する光の利用効率の変化に関する情報を推定出来る。 (Krause and Weis1991, Govindjee 1995) Emerson等(1932)の研究以来、光合成には、異なったクロロフィルを含むシステムの行う、2つの別々の光化学 ステップ のあることが、広く認められている。その グループ は、フオトシステムI (PS I)と フオトシステムII (PS II)と呼ばれる。実験的には、PS IとPS IIの機能上の違いにより、生理学的温度下で観察される、クロロフイル信号の少なくとも95%は、PS II に関連した クロロフイル分子から誘導されている。従って、FMS 2の検知する蛍光信号は、吸収された光がPS IIにより、光化学に使われる効率の変化を示す。

1.2 FMSは、クロロフイル蛍光をどの様に測るのか?

生理的温度では、蛍光のピークは、赤色光領域(≒685nm)にあり、800nm辺りの赤外領域まで延びている。 (Krause and Weiss 1984)

 

正確な蛍光の判定には、蛍光の波長には感応し、且つ光化学を引き起こすアクチニック光(作用光、或いは励起光)を感知しない検知システムが必要である。Plant Efficiency Analyzer( PEA)の様な、連続励起光を用いる機器の場合は、光化学反応を起こす作用光には、特別に設計された650nmの光源を使って蛍光に依存する信号を識別している。デイテクター(検知器)に光学フイルターを掛けて、蛍光以外の波長の光の検知を防いでいる。、その様なシステムは、使用の際、周囲光を遮蔽しないと、昼光の赤 / 赤外成分が、蛍光信号に重なってしまう。FMS 2では、作用光を蛍光信号と識別するために、一般に変調蛍光測定と言われる、電子的方法を使っている。測定中、試料に、周囲光を遮蔽した条件下で、サンプル から パルス 蛍光信号を起させる為に、アンバー (時には ブルー)の パルス LED光源(変調 ビーム )を当てる(図 1-2 のA)。周囲光を当てると、光学フイルターを装備したFMS 2では、デイテクターに3つのタイプの光信号が当たる。

* 蛍光と同じ波長の周囲光

* 周囲光で起こる パルス しない蛍光信号

* 変調 ビーム で起こる パルス 蛍光信号 (図 1-2 のB)

周囲光が加わると、サンプルの生理機能が変化して、蛍光として再放出されるエネルギーーの割合が変わる。この様に、変調 ビーム で起こるパルス蛍光信号のピークの度合いは、サンプルの生理機能の変化を反映する。高速パルス ピーク トラッキングによる電子的増幅測定により、周囲光と非 パルス蛍光信号は除かれる (図1-2 のC)。

 

変調 ビームにより生じるパルス蛍光により、PS IIの光化学反応が光を使用する効率を知ることができる。測定光をあてることで、調べるサンプルの生理機能の変化を引き起こしてはならない。強いパルス光をサンプル に当てると、その測定に大きな人為的要素を加える恐れがある。その様な問題を避けるためFMS 2は、極めて短いパルス光(1.8 μsec.)とパルスとパルスの間隙を長くした変調ビームを出す様に設計されている。実際の結果では、サンプル に当たる変調 ビーム の積分量は非常に小さい(<0.05μmolm -2 s -1)ので、サンプル に生理機能的変化は起こさないが、蛍光分析にとって信頼出来る信号を得るに充分である。蛍光信号の解釈は、初期のKautskyとHirsch (1931)の実験以来、光合成におけるPS IIの機能に関する情報を決定する種々の方法が進歩した結果、目覚しい発展が見られる。その様な技法を取り込んで、FMSの ハード と ソフト は、適切な測定値を 保存して、重要な パラメーター を自動的に計算する。背後にある諸原理と手順に就いては、第2章のFMS Windows ソフト による本機の制御で述べる。幾つかの "non-specific" パラメーター 機能も入っている。それらの目的は、実験に充分な弾力性を持たして、新しい プロトコル を開発する為である。これも、第2章で述べる。

 

2.0 ハードウエア

FMS 2は下記の コンポーネント から成る:

* 制御 ユニット:

電子系、光学系と光源を内蔵する。 電源は、内蔵の電池が供給する。

* フアイバー オプテイック インターフエイス:

内部光学系と サンプル の接続。

* リーフ クリップ:

光学系に対して サンプル を保持する。

PAR/Temp. クリップ で、周囲条件の同時測定が出来る。

暗順応 クリップ で、複数 サンプル を迅速に光の遮蔽が出来る。

* マルチ 電池 チャージャー:

4台迄の本機の電池を同時に、一昼夜で充電出来るので、放電した電池を

現場で即時に交換出来る。

* 15V電源 アダプター:

マルチ 電池 チャージャー やFMSの制御 ユニット への給電。

これらの コンポーネント は、使用に先立ち、正確に組み立てねばならない。

輸送時に電池が放電している恐れがあるので、開梱したら先ず マルチ チャージャーを

組み立てる。

2.1 マルチ チャージャー

FMS 2には、電池が5個付いている。 システム を使用する前に、充電が必要である。

マルチ チャージャー で、4個迄同時に充電出来る。

チャージャー を平らな所に置き、各電池を、黒の上面を上に、金属端子を チャージャー の

端子に合わせて、スロット に入れる。 (図 1-3)

電池端子と チャージャー 端子は、正しく挿入しないと接触しない様設計されており、

逆に接続される恐れはない。

注: チャージャー は4個迄の電池を同時充電出来る。 電池の数に関係無く、充電出来る。 スロット は独立した充電 チャンネル であり、操作中に別の端子に触れても危険は無い。

電源は、15V メイン アダプター から供給される。 5

3 ピン DIN プラグ を チャージャー の側面の ソケット に繋ぐ。

電源 コード で アダプター と メイン を繋ぐ。

通電後数秒で、LED インデイケーター が電池の状態を知らせる:

赤: 放電した電池に、最大定格率で電流が流れている。

グリーン: その電池は、最低で98%充電されている。 50mAの微少電流で、使用迄電池をその状態に保つ。

注: 古い、傷んだ電池の場合は、LEDは グリーン のままである。

完全に放電した電池の充電には、約8時間必要であり、一夜の充電を薦める。

2.2 制御 ユニット への電池の着脱 6

携帯 ケース の底に電池を1個入れたら、2番目の電池を次の様にして、FMS 2の制御

ユニット に挿入する:

1. 電池を、電池挿入口に対して45°に保持し、黒い電池上部を左側に向ける。

2. 挿入口の キャッチ を上げる。

3. 電池を スロット に挿入する。 コンパートメント 内の スプリング 式端子が、自動的に電池端子と噛み合う。 挿入口の キャッチ が電池を支える。

注: 電池を逆に差し込んでも、支障は無いが、本機は動作しない。

使用時の電池の放電の速さは、基本的には、ハロゲン ランプ の使用頻度で決まる。

パルス の使用頻度が高い時や、作用光を長い時間使用すると、電池は早く消耗する。

実験の計画を立てる時は、次の表を参考にして、充電の時期を決める。

85 unit 0.7 sec の連続最大 パルス 数 ≒ 800 パルス

50 unit 作用光の最大照射時間 ≒ 60 分

FMS 2の電子系は、使用中一定の光強度を維持する様に設計されている。

電池の容量が、しきい値に達すると、警告 メッセージ が出る。

その場合、単独使用も、コンピューター 接続使用も不可能となるので、直ちに電池を交換する。

野外で電池を交換する時は、本機の通電を切り、電池 コンパートメント の 7

キャッチ を上げ、電池を取り出し、交換する。

本機の メモリー は、内蔵の キャパシター で保護されているおで、数日間電池無しでも、データ は

消えない。

注: 日々の作業終了後、PCに データ を アップロード するのが賢明である。 そうすれば、バックアップ 用の データ コピー が作れる。

2.3 FMS 2制御 ユニット への接続 完全充電した電池を入れたら、制御 ユニット を携帯 バッグ に納める。 使用前に幾つかの電気的、光学的接続が必要である。

2.3.1 電気的接続 制御 ユニット の右側の ポート に行う。 PC無しの野外使用では、これらの 接続無しでも、動作する。

Serial I/O socket (D) コンピューター 制御操作、又は データ アップロード の際、シリアル ケーブル で PC COMM ポート に繋ぐ。 PC無しの現場使用では不要。

DC Inputs socket (E) 次の外部DC電源の接続に使う: オプション の電池 ケーブル での、12V外部電池 オプション の メイン アダプター からの12V出力 マルチ チャージャー 無しの、装着電池の再充電用15V メイン アダプター

User Interface socket (C) オプション の外部装置制御用の、4つの デジタル と、1つのD/A 制御 ライン への アクセス 8

2.3.2 光学系の接続 制御 ユニット 内の光源と デイテクター を、調べる サンプル と リンク させる。 リンク は、フアイバー オプテイック プローブ から光学 インターフエイス モジュール を介して為される。 プローブ を正しく装着すると、フアイバー オプテイック 内の光 ガイド が、自動的に制御 ユニット 内の光源又は デイテクター に アライメント される。

注: フアイバー オプテイック ケーブル は頑丈に作られているが、その芯は、数千本の グラスフアイバー で作られている為、曲げに弱い。 損傷すると、FMSの機能が大幅に低下する。 強い信号を取るため、ケーブル の先端を、出来るだけ サンプル に近づける。 通常、サンプル から1。5cm以内にし、フアイバー の影が サンプル に掛らない様にする。 この目的に、一対の リーフ クリップ が用意されている。

 

2.4 FMS リーフクリップ

2.4.1 PAR/温度 リーフクリップこの リーフクリップ は、周囲光条件下の測定用に設計されている。その スプリング 式の上部で、サンプル を柔らかく挟む。 (図1-7AのC) サンプル に60°の傾きを持つ 溝付き ネック に、フアイバーオプテイック を付ける。 (F)ネック の度目盛りで、フアイバーオプテイック の位置を記録して、ネジで止める。フアイバー を クリップ に沿はし、クリップ の端に掛ける。制御 ユニット の前面 パネル の ソケット に接続すると、"Local" モード で、測定の リモートトリガー スイッチ (F) が使え、また内蔵の熱伝対と光 センサー に繋がる。(C)複数の サンプル を扱う時は、リーフクリップ を手で持つか、三脚に付ける。

 

PAR センサー は、蛍光分析中の周囲光強度の記録と、本機 セットアップ 中の 10 FMSの作用光線と飽和光源の測定用に設計されている。 リーフクリップ の2つの位置の、何れかに装着出来る。 Upper side mount: 幅の広い サンプル に依る影を避ける。 分析中の周囲光測定に適する。(図 1-7A) Lower front mount: センサー に影を与えない細い葉の分析中の周囲光測定に適する。 上部を前に スライド した時は、フアイバーオプテイック の光出力の校正の際、サンプル と センサー の レベル との アライメント を取る。

実験を始める前に、飽和光 ランプ と、使用する作用光の設定強度の出力を測ることが 役に立つ。 それには、蛍光分析中、サンプル と フアイバー が、同じジオメトリー と距離に来る様、フアイバー オプテイック とPAR センサー を位置合わせしなければならない。 その為、クリップ の上部を下げ、一杯前に押して、PAR センサー が フアイバー の視野に入る 様にする。 次に、付属している光源を順次点灯して、 標示の読みを記録する。 光校正が終わったら、クリップ 上部を戻して、フアイバー を測定位置に戻す。 サンプル の温度も、PARと蛍光と同時に モニター される。 熱伝対は、サンプル の裏面に接触する様、クリップ の下部部分より、若干高い。 従って サンプル 脱着の際、引っかけない様注意する。

2.4.2 暗順応 リーフクリップ と フアイバー オプテイック アダプター サンプル を周囲光から遮蔽しなければならない状況に対応するため、別の リーフクリップ システム がある。 Fv/Fmの測定や、基準の作用光で組織を馴染ませるため等、暗順応の必要な実験に 適する。 先ず、フアイバー オプテイック の サンプル 側に、アダプター (図 1-8)を付ける。

 

 

フアイバー オプテイック (A)を アダプター の カラー (B)に差込み、側面の ネジ (C) を締める。 その アッシィー を、暗順応 クリップ (D)ニ付け、カラー の ネジ を緩めて、オプテイック を希望の 位置に合わせて、固定する。 注: サンプル が均一に照射され、強い蛍光信号を取るには、フアイバー オプテイック の ジオメトリー が重要である。 実際には、何回か測定して、最適の位置を探す。 フアイバー オプチック を固定したら、暗順応 クリップ を外して、実験 サンプル に止める。 シャッター プレート (F)を前に押すと、組織は暗順応される。 適当な時間の経過後、組織は暗順応され、測定が可能になる。 アダプター / フアイバー オプテイック アッシィー を暗順応 クリップ 上に密着させて、シャッターを開くと 組織はFMSに曝される。 アダプター に依って、測定中 サンプル は、完全に周囲光から遮蔽される。 注: 数多くの測定をこなすには、幾つもの サンプル を クリップ で同時に暗順応させる方が効果的である。 フアイバー オプテイック を クリップから クリップに付け替えるだけで、測定を繰り返せる。

 

補足 A

ハードウエア の保守

ハードウエア は、最小限度の摩耗部品を使って設計されている。

一番気を付けねばならぬ部品は、ハロゲン ランプ と電池である。

以下、それらの交換方法を述べる。

バルブ の交換

この ランプ はOSRAM 64255 8V, 25Wである。

1. 本機の電源を切り、ランプ が冷却する迄数分間待つ。

2. 本機を立てて、電池 コンパートメント を手前にする。

コンパートメント の サイド パネル を止めている、

4つの ネジ と ワッシャー を外す。

3. ドライバー の先で、ランプ ベース (A)の接続を外す。

4. ユニット の前面近くに バルブ がアル。 (B)

5. ワイヤー バルブ リテイナー の クリップ (D)を外す。

6. ランプ 支持柱(C)を緩める.

7. バルブ を外す。

8. 注意して、新しい バルブ を入れる。

ランプ に指脂の付かぬ様、ゴム 手袋の着用が望ましい。

ランプ を支え乍ら、支持柱を着けて、締める。

9. ランプ 位置を調節してから、ワイヤー リテイナー と共に固定する。

10. ランプ ベース に、極性を確かめて コネクター を押し込む。

 

補足 B

外部 ユーザー インターフエイス

FMS2の測定は、FMSの ユーザー インターフエイス ソケット に繋がっている、4つの デジタル 制御

ライン の1つを介して、外部の装置から トリガー 出来る。

デジタル IN コネクション は下記の通り:Channel Number: Pin Connection: 0 4 1 5 2 6 3 7 Ground 3 and 11

FMS 2 は亦、デジタル OUT コネクション を使って、測定を トリガー 出来る。Channel Number: Pin Connection: 0 12 1 13 2 14 3 15 Ground 3 and 11

アナログ 出力 チャンネル の接続は: アナログ 出力 10 アナログ Ground 2

 

第2章

ソフトウエア のインストール、システム の操作、及び データ の処理

1.0 FMS ソフトウエア 1

FMSには、2つのWindows ソフト が付いている。 "Modfluor" 本機の制御と、トレース データ 標示 プログラム "Parview" パラメーター データ の アップロード と ビューアー プログラム

全ての ソフト と ヘルプ ドキュメント は、2枚の3_" フロッピー デイスク に入っている。

フアイル を適当な デイレクトリー 自動的に コピー して、"Hansatech" プログラム グループ を創る為の

簡単なインストーラー も入っている。

1.1 FMS ソフト の装着 このインストーラー はMicrosoft Windowsで動作する。 従って、Win 3.x システム へインストールは、次の手順に由る: 1. Windowsを ロード する。 2. disk #1を、3_ フロッピィー デイスク ドライブ に入れる。 3. Program Managerで、Files menuを選ぶ。 4. Run オプション を選ぶ。 5. コマンド プロンプト ボックス に、a:\setup.exe.と タイプ する。 Win95 ユーザー の場合は、若干手順が異なる。 1. Win95を ロード する。 2. disk #1を、3_" フロッピー デイスク ドライブ に入れる。 3. Start ボタン を クリック する。 4. Run オプション を選ぶ。 5. コマンド プロンプト ボックス にa:\setup.exeと タイプ する。 上の手順で、インストール 画面 が出て、インストールオプション ダイアローグ ボックス が開く。 この プロンプト は、初期値インストール オプション を示す。 その光源 デイレクトリー はA:\ で、その 初期値 転送先はC:\FMSに セット される。 転送先の変更も可能である。 詳しい説明は、Help ボタン でon-line help フアイル に アクセス する。 操作の開始は、Start installation ボタン を押す。 "Modfluor"と"Parview"の アプリケーション が、適当な デイレクトリー (C:\FMS 初期値)に インストール され、一方 "Data"と"Script" サブデイレクトリー が、3 セット の スクリプト 例と、 それから記録される データ を入れるために、作られる。 FMS ソフト はまた、その メニュー 構造に、Hansbd tru-type フオント を使うので、そのインストールルーチン は自動的に、これを適当なWindows デイレクトリー に インストール する。 装着の途中で、この ルーチン はDisk #2を プロンプト する。このインストールで、"Hansatech"と呼ぶ プログラム グループ が自動的に セット される。 2その中には、"Modfluor"と"Parview" アプリケーション 及び、"Uninstall" プログラム 実行のアイコン が入っている。"Uninstall"で、装着されている ソフト、フオント 及び例題フアイル を除く為、インストール中に倉作られる "Log" フアイル に アクセス する。

1.2 "Modfluor"と"Parview"の実行両方の プログラム 共、FMSに繋がずに実行出来る。 然し大抵の場合それらは、制御ユニット と交信する為に使う。RS232 シリアル ケーブル で、PCのCOMM1又はCOMM2 シリアル ポート と、FMSの シリアル I/O ポート”を繋ぎ、制御 ユニット をONし、"PC" ボタン を押して、"PC-mode"を選ぶ。Win 3.x ユーザー は、"Hansatech" プログラム グループ に切り換えて、適当な アイコン をクリック すれば、何れの プログラム でも実行出来る。スフト が交信出来無い時は、プロンプト ボックス が開き、"demonstration mode"を使うか、リセット を要求する。 大抵の不具合は、制御 ユニット がONされていないか、"PC-mode" に セット されていない時である。然し、COMM2を使用の時は、プログラム の コマンド ライン を変える必要がある。それには、プログラム を閉じ、適当な アイコン を、マウス で 1回 クリック して、ハイライト し、"Program Manager" メニュー の、File, Properties を選ぶ。その コマンド ライン は、C:\FMS\MODFL2.EXEから C:\FMS\MODFL2.EXE/2への切り換えが要する。これで プログラム は、リスタート 出来る。Win95 ユーザー は、Sstart ボタン を クリック し、ProgramsとHansatech gorupを選べば、この プログラム に アクセス 出来る。ソフト 交信の テスト は同じで、COMM2使用の時は、その コマンド ライン も調節する。

その手順は:

1. Start ボタン を クリック する。

2. Settingsを選ぶ。

3. Taskbarを選ぶ。

     
  1. "Start Menu Programs" タブ を選び、

5. "Customize Start Menu" オプション で、Adavnced ボタン を クリック する。

6. "Exlorer" デイレクトリー に リスト されている、Programs, Hansatechを選ぶ。

7. Modfl2 アイコン を、右の マウス ボタン で クリック して、propertiesを選ぶ。

8. コマンド ライン を変える。

9. Parview アイコン を選んで、プロセス を繰り返す。

10. コマンド ライン を変える。

1.3 Troubleshooting Communications Problems 3PCとFMSの 初期値 交信は、38,400 ボーレート でCOMM1に セット される。一部の古い ポート チップ の セット では、この データ 転送 スピード について行けないので、交信の不具合や、フアイル アップロード 不調の問題が起こる。

次の手順で トラブルシュート する:

     
  1. PCとFMS制御 ユニット への、シリアル ケーブル の接続を チエック する。

     

  2. COMM2を使用の時は、その コッマンド ライン が /2に入っているか チエック する。
3. FMS制御 ユニット の ボー セッテイング を調節する。 先ず制御 ユニット をOFFし、標示 パネル の下側の キー を押したまま、スイッチ をONする。 本機が メニュー を ブートアップ すると、19,200 ボー の新しい セッテイング が出る。 この手順を繰り返して、9,600 ボー 或いは38、400 ボー に変える。

4. 一旦 ボーレート が選ばれると、制御 ユニット がそれを メモリー に保持して、本機がON される毎に、この レート が使われる。

5. ボーセッテイング を変更した時は、"Modfluor"と"Parview" ソフト を リブート する。 両方の プログラム が自動的に検索されて、初期化の間に正しい ボーセッテインウ に切り換えられる。

遅い交信速度を使っても、そのFMSの データ 読み取り機能に支障は出ないが、沢山の フアイル を本機のメモリー から アップロード するのに時間が掛かる。

 
  • 2.0 FMSの操作 4

    FMSには、2つの操作 モード がある。

    * PC mode 制御 ユニット が、'Modifluor'からの コマンド でPCと リンク され、PCの キー

    ボード から 'real-time' で制御される。

    * Local mode 予め ロード された スクリプト に、制御 ユニット の表示 パネル 上の4つの (第3章) ボタン で アクセス して、測定 コマンド を自主適に実行する。

    本機を始めて使う時は、Fv/FmとφPSII の2つの 初期値 スクリプト だけ入っている。

    それ故、システム を テスト して、個々の アプリケーション により適した スクリプト を創るには、

    PC mode が便利である。

    2.1 Modfluorに依るPC mode操作 Modfluor プログラム が制御 ユニット に入ると、データ 記録 画面 が ロード される。

    2.2 記録 画面 ソフト が始めて初期化された時に 創られる 初期値 記録 画面 は 4つのareaから成る。 * データ 記録area (A) * 本機 モニター バー (B) * ドロップ ダウン メニュー バー (C) * ツール バー (D) (A)は グラフイック 表示部で、A/D コンバーター で ビット 変換された、蛍光 データ(Y軸)が 時間(X軸)に対して プロット され、リアルタイム の チャート レコーダー の働きをする。 両軸共に、自動的に全 データ を表示する様に、或いは ドロップダウン メニュー のGraph 機能 (2.4.3)で希望の個所を、手動で ズーム する事も出来る。 A/D変換の最大 レンジ は4095 ビット で、それ以上の値の部分は グレーアウト される。 この プロット の自動目盛りの働きで、データ 読み取りが、最大で約50分続けられる。 ツール バー のPAUSE ボタン を使って、チャートレコーダー の ペン オフ と同じ様な動作で、 データ の読み取りを中断出来る。 この機能を使って、データ の記録を希望の期間に限れば、更に長い プロトコール も実行 出来る。 測定中、データ は、本機 モニタリング バー (B)上に デジタル 表示される。 蛍光の情報は、PAUSE機能で データ の記録が中断した時も常に更新されるので、 測定再開前に、蛍光の定常状態の予測が出来る。 PAR、温度 リーフクリップ も又、デジタル 制御 ライン の状態に関する情報と共に、モニタリング バー に示される。 外部装置を使用しない場合は、ドロップダウン メニューバー のView 機能を トグル して、 モニタリング バー を消せる。 (2.4.2) ソフト の構成、フアイル の扱いと、本機の プログラミング 機能は、ドロップダウン メニュー 上に 機能別に グループ に纏められている。 マウス 又は アクセレレーター キー で アクセス する。

    Graph機能は、ALTG を同時に押す。 或 グループ を選ぶと、関連する機能の サブ メニュー が開く。 希望する機能は、アクセレレーター キー (Key)で、又は↑↓ キー で ハイライト してReturnを押す。 別の サブ メニュー には、→← キー 又は マウス で アクセス する。 各 メニュー 機能の詳細は、2.4 で述べる。 FMS光源と、測定動作の制御は、ツール バー (図2-1のD)で行う。 光源は、適当な トグル ボタン を マウス の左 ボタン を クリック して起動させる。 変調 ビーム、作用光と遠赤外 光源は点灯したままである。 (凹んだ ボタン で 示される。 夫々の ボタン を再度押すと消える。 作用光の照射時間は、"Actinic" ボタン の隣のedit boxに、数値 (0 - 50)を入れて 決める。 (2.6.2.2) 注: 作用光の出力 レベル の変更は、その光源を初期化した時のみ出来る。 一旦 トグル オフ してから、再度 オン すると、変えられる。(2.6.2.2) 6 飽和 パルス は、"Pulse" ボタン を押して出す。 パルス 照射中は、ボタン は凹んだままで、終わると自動的に戻る。 パルス 強度(0 - 100)と長さ(0.3 - 5.0 sec.)は、edit boxの ツール バー で行う。(2.6.2.3.) 測定機能は、そのFMSが記録している間だけ使える。 "Record" ボタン を押すと、新しい測定が始まる。 同時に、蛍光検知に必要な変調 ビーム が自動的に トリガー され、本機の セッテイング 等、 測定中一定に保たなければならない メニュー 機構は デイスエーブル される。 一般的な蛍光 パラメーター は、ツール バー にある種々の パラメーター ボタン で取れる。 各測定機能の詳細は 2.6.3 で述べる。 各 パラメーター の デジタル 値は、ソフト 内の"Parameter Window"に書かれる。 初期設定では、画面の スペ-スを節約する為、"Parameter Window"は出ない。 然し、個々の要請に合わせて、ドロップダウン メニュー の View機能で、カスタマイズ 出来る。 (2.4.2) 記録期間中、個々の照射事象は、↑がon、↓がoffの、マーク が付く。 除草剤処理等 ユーザー の事象も、ツール バー の ボタン で、マーク が付けられる。 (2.6.4) 出力される柱状 データ は、色分けされるので、識別が簡単である。 (2.4.4.2) 次に スペヤー サンプル で テスト して、最適の機能を発揮する様、構成する。

    2.3 FMSの テスト 実験の前に、本機の幾つかの機能面を チェック する:

    * 信号は充分強いか?

    * 変調 ビーム で サンプル の生理機能が変わらないか?

    * 飽和 パルス は サンプル を飽和させられる程強いか?

    * 最大の蛍光が、本機の レンジ 内に入るか? 上記の4点を スペヤー サンプル で検証する為の、2つの実験を簡単に説明する:

    1. 暗順応 クリップ を使うか、PAR/温度 クリップ に カバー を掛けて、サンプル を暗順応する。

    2. ツール バー の"Record" ボタン を押して、新しい測定を行う。 暗順応された蛍光が プロット される。 これは、サンプル からの最低蛍光信号で、測定が正しければ、10 - 700 bitsの レンジ に 入る筈である。 信号が小さ過ぎる時は、テスト を中止("Record" ボタン を再度押す)して、ゲイン を調整 して本機の感度を上げる(2.4.1.5)か、フアイバー オプテイック を サンプル に近づける。 7 信号が強すぎる(>700 bits)と、飽和 パルス 使用の時、本機が オーバースケール する。 本機の ゲイン を落とすか、フアイバー オプテイック を サンプル から離す。 又、実験中記録した信号が一定である事の チエック も重要である。 下図の例では、暗順応された蛍光信号は500bits(以後の測定に適する)程度で あるが、時間と共に徐々に増える。 この事は、その変調 ビーム の セッテイング が高過ぎ、サンプル に生理作用的影響のあることを示す。 最も一般的な現象は、”変数”蛍光と言われる栄光信号の緩やかな上昇で、変調ビーム がかなりの量の光化学作用を起こす。(2.6.3.1.1.)

  • この現象の為に、一般的に使われる蛍光 パラメーター の推定に誤差が生じる。 (2.6.3.1.1.) 変調 ビーム の セッテイング を下げて、その周波数を減らすとか、サンプル と 光ファイバーと試料の距離を遠くして変調強度を落とすという補正作業が必要になる。

    飽和ランプ を使う時、その最大蛍光 レベル が記録出来る様に、本機が構成 されているかの チエック も大切である。 次の短い実験で確かめられる:

    1. 予備の組織を2分間、暗順応させる。

    2. "Record" ボタン を押して、記録する。

    3. edit boxで、その"Pulse"強度を中位(50 units)に セット して、"Pulse" ボタン を押して パルス を出す。 30秒後に強度を10 units増やして パルスを出す。 この方法を繰り返し、強度を100 unitsにまで上げる。

    4. 最後の パルス の記録が終わると、(ドロップダウン メニュー のGraph機能で)その トレース が 自動的にスケールを合わせて表示される。

     

    健康な葉の一般的な テスト トレース を次に示す(図 2-3)。

    図 2-3

    健全な葉の蛍光トレース  最初、試料に変調光をあて順応させた後、PSIIが光飽和するまで光強度を上げ適正な設定を行う。

     

     

    その サンプル からの最大蛍光収率は、飽和 パルス 光を与えると出る。(2.6.3.1.2) この実験では、飽和光の強さを増やしながら、数個の パルス を与えた。 6つの蛍光 ピーク は、50, 60, 70, 80, 90, 100 unitsに対応する パルス を示す。 80 units迄の パルス 蛍光信号が緩やかに上昇している事は、80 units以下の パルス 強度では、PSIIを飽和させるに充分で無い事を示す。 それ故、FmとφPHII の正確な測定には、その パルス 強度を80 units以上に セット しなければならない。

    もう一つの パルス 光の大事な機能は、その最大蛍光信号が、本機の検知範囲に入っていることをチェックすることである。 本機のA/D変換は、0 - 4095 bits レンジ で働く。 0以下、或いは4095以上の信号は、 画面の記録部分の上又は下部で、直線となる。 FMSの電子制御系は、負の信号を避ける様に 設計されているが、光ファイバー が サンプル に 近過ぎると、検知された信号が4095 bits 以上に なって、記録部の グレー ゾーン に入る恐れがある。 図2_4にその例を示す。

    その ピーク 蛍光信号は、記録から カット されている。 これは本機の ゲイン を落とすか、サンプル から 光ファイバー を離せば、修正出来る。 さもないと、そのFmとφPHII の測定に誤差が出る。

    上述の如く、FMSの構成と、データ 処理機能は、ドロップダウン メニュー (図2-1のC)で アクセス し、測定の実行と、本機光源のオンライン 制御は、ツールバー (図2-1のD)で行う。 次の章で、ドロップダウン メニューの構成と処理機能を説明する。 ツール バー の各項目の説明は、2.6 で述べる。

    ドロッププダウン メニュー の機能

    ドロップダウン メニュー は、下記の見出しの 7グループ の関連した機能に分かれる:

    以下、3つの大きな カテゴリー に分けて説明する:

    * ハード と ソフト の構成 (Hardware, Graph, Tools, View)

    * データ 処理と エクスポート (Files)

    * ユーザー の決めた スクリプト に (Script)

         依る、本機のプログラミング

    2.4.1 ハード と ソフト の構成

     

    2.4.1.1. Hardware

    この メニュー を選ぶと、下記の サブ メニュー が出る。

    2.4.1.2 Instrument Status

    FMSを リモート 操作する前に、どの様な スクリプト が メモリー に入っているか、データ の 保存に使える メモリー 量や電池容量は充分かを知っておくと便利である。Statusコマンドは本機の状態を表示する。 Statusの表示を見て、別の コマンド を使って、新しい データ 用に メモリー を クリヤー する 等の作業が出来る。

    2.4.1.3 Clear memory

    一連の新しい実験を行う前に、新しい データを保存するために、メモリーの残存量によっては古い フアイル を削除する必要のある時がある。 その場合は、clear memory を選ぶ。 何の フアイル を消すのかの プロンプト が出る(Fig 2-6)。 消去するファイルの番号を入力すると、その番号以後のファイルすべてが消去される。たとえば5を入力すると5から10番のファイルすべてが消去される(Fig. 2-7).

    2.4.1.4 Set Time / Date

    FMSには、 "Local" モード の際、日時を記録するために使う タイミング チップ が内蔵されている。 Set Time / Dateで、この チップ の情報を修正する。 ソフトからは先ず、FMSの時間 をPCに合わせる様 プロンプト が出る。 それが駄目な時は、prompt box に適当な 情報を入れる。

    2.4.1.5 Config settings

    この サブメニュー には、本機の使用する現在の変調 ビーム と増幅(ゲイン)設定の情報が入っている。大抵の状況で使える、初期設定は、始めて ソフト を実行する時、自動的にロード される(Fig. 2-9)。 設定の適、不適を確認する為、実験の前に2.3項のテスト を実行する。 セッテイング の調整は、プログラムを終了するときMODFLUOR.INI フアイル に書き込まれ、その プログラム が次に実行される時、再度適用される。 一旦本機を設定したら、出来れば、その データ が明確に表示される様に、ソフト をセット すると、便利である。 その オプション は View メニュー にある。

    2.4.2 View Functions

    プログラム を始めて実行すると、その 初期値 画面 には、モニタリング バー(図2ー1の B) と ツール バー(図2-1の D)が表示される。残りの画面は、データ の記録部分に当てられる。 記録が終わると、モニタリング バー の必要は無くなる。 View メニュー で、それらを個々に無効に出来る。 項目の左のマーク が表示されている事を示す。 その項目を クリック すると、マーク が消えて、無効に成る。

     

    パラメーター ウインド もView メニューから選択する。 このウインドは、測定が ツール バー から開始された時、 蛍光 パラメーター を記録するための別の ウインド である。 この ウインド は、都合の良い位置にドラッグ して、 ボックス を拡大することができる(図2-10) 。 必要の無い パラメーター は、マウス で ハイライト して、 "Delete" キー を押せば消せる。 データ リスト が ウインド に入りきらない時は、スクロール バー で必要なデータを探す。 ウインド 内の全ての パラメーター は、Files メニュー のParams to clipboard機能で Windowsのclipboardにコピー して、別のソフトのファイルに貼り付ける為に、 エクスポート出来る(ワープロのコピー、貼り付け機能と同じ)。FMSにより測定できる、個々のパラメーター に就いては 2.6.3 で説明する。

    2.4.3 Graph Functions

    初期設定は、データ 記録画面が、0から2 分間の、本機の最大蛍光検知範囲 を表示する様になっている。 2分間を超える実験の データ は、記録中自動的に スクロール されるので、 データ の一部は画面 から外れる。 チャート レコーダーモードで不要なデータ を除く為、この メニュー には、記録中或いは記録後使うことのできる幾つかの コマンド がある。

     

    2.4.3.1 Clear

    記録画面 と、パラメーター ウインド の全ての データ を消す時、この コマンド を使う。 フロッピー か ハード の データ フアイル に セーブ されていないと、その データ は失われる。 この コマンド を使った時は、プロンプト が出て注意する。

    2.4.3.2 Autoscale

    現在記録された全ての データ を、1つの 画面 に収める為に、この機能で蛍光と時間軸を セット し直す。 チャート レコーダーモード記録の後でスクロールしないようにするために、この機能は何時でも使える。

     

    2.4.3.3 Zoom

    この機能を選んだら、マウス をデータ記録画面の希望の位置に動かす。カーソル で ズーム する部分を決めるために ドラッグ している間、マウス の左 ボタン は、押し続ける。 拡大部分がデータ 記録部分一杯になる前に、ズーム する部分を囲むboxが作られる。

    2.4.3.5 Set Axis

    手動での縦軸横軸設定とその他の プロット の操作は、この サブメニュー で行う。 両軸の画面上の レンジ設定は、軸設定 "edit" 欄 の各 データ範囲の、"Start"と"End"値を入れると、希望の トレース をズームすることが出来る。 その他の表示の機能としては、目盛り線の制御とか、データ を各 データ ポイント でプロット するか、記録計のように実線でかくことにするかの選択がある。

    注: パルス は短いので、各 パルスごとにプロット される データ ポイント の数は少ない。個々の データ ポイント が プロット されると、その トレース が ズーム されないと、その パルス を見極めることが困難な時がある。

    記録された個々の データ ポイント は、Tool メニュー からみることができる。

    2.4.4. Tools この メニュー には、A/D コンバーターからの生の データ 出力に関する事項が入っている。

    2.4.4.1 Tabulate この機能を選べば、記録中、或いは記録後、生の データ を表の形で出力することができる。 各 データ ポイント の 数値が、1列に10個ずつ時間に対応して表示される。 トレース全体の動きは、スクロール バー で追える。データ は、Files メニュー のData to clipboard機能で別のWindows プログラムに貼り付ける為に、エクスポート 出来る。 トレース の イベント マーク に対応する データ ポイント は、カラー コード ラベル で色分けされる。それぞれのイベント マーカー の色分けは、ユーザー が決められる。

    2.4.4.2 Event marker color FMS光源を サンプル に当てた時と、外した時の イベント マーク は、作用光、パルス 光、 遠赤外光に別々の色の矢印を付けて、データ 画面 上に示される。 初期値 の色と データタッグは、黄、白、赤で、ブルー は、ユーザーの使う イベントマーカーに残してある。

    それぞれの タイプ の マーカー の色は、サブメニュー から適当な タイプ を選び、パレット の希望の色を ダブル クリック し、OKを選んで決めることもできる。プログラム を シャットダウン した時の、最後の色の セッテイング が自動的にMODFLUOR.INI フアイル に セーブ され、次にFMSを使う時の、初期値となる。

    2.4.5 Data Handling and Export

      実験が終わると、"Parameters Window"に記録されたトレースが関連したパラメーターとともにデータ記録画面に示される。前の実験結果を再度検討することができるように、この情報を デイスク に記録しておく。

     

    2.4.5.1 File Management With the Files Menu

    この メニュー には、次の機能が入っている。

    FMSでは、制御 ユニット の メモリー に記録 されている トレース データ の転送に"Modfluor"を使う。 (Upload to screen, Upload to file) これらの機能に就いては、第3章の"Local mode"で述べる。

     

    2.4.5.1.1. Save data

    データ は、この機能を使って、フロッピィー 又は ハード に記録出来る。 "Save data" prompt box で、記憶する媒体を決めるためのプロンプトが出る。マウス を使って記録する ドライブ と デイレクトリー を指定し、File name boxにフアイル名をタイプする。 OK ボタン を押して、そのboxを閉じ、"File description" prompt boxを開く。データの取り出し サーチ が出来る様に、250文字迄のテキストを、そのフアイルに概要 として付けられる。終了すると、トレース と パラメーター データ は、*.DAT エクステンション を付けて、フアイル に記録 される。

    2.4.5.1.2 Load Data

    この機能を使って、データ フアイル をFMSプログラムで使用することができる。既に一つのトレースが画面に出ている時は、そのデータに上書きするかどうかを確認するプロンプト が出る。先ず、"Load data" prompt boxで フアイルのある場所を決めて、開くフアイルを選ぶ。例では、C: ドライブ のFMS デイレクトリーに記録 されている、fr720.datフアイルをロードする様にセットされている。OK ボタン を選ぶと、さらにprompt boxが開いて、セーブ された時、その フアイル に付けられた概要が表示され、ロードするかどうかの確認を求めてくる。確認すると、その フアイル が データ 記録部分に ロード され、パラメーター ウインドは更新される。

    2.4.5.1.3 Text search

    フアイル 名を忘れた時、この機能を使って、その フアイル の概要を検索する。選択すると、"File notes" prompt boxが出る。 先ずBrowse ボタン を使って、ドライブ と デイレクトリー構成を見て、サーチ デイレクトリー を クリック して選び、OKを選ぶ。次に、希望の テキスト を入れるか、初期値のワイルドカード (*)を使う。"Search" ボタン を押すと、検索が始まる。例では、C:\FMS デイレクトリー の全ての フアイル が、"720"という文字列にたいして検索された。レフアレンス に"720"の付く フアイル は1つだけで、その フアイル 名は(FR720.DAT),概要は、(F-RED 270, 40 ACTINIC UNITS)とsearch results windowに示される。

     

     

    2.4.5.2 Exporting Data to Other Windows Applications

    "PC mode"実験の最後に、データ記録画面に、2つの タイプ の情報が入る。トレース データ は記録計に記されるのと同様に表示され、パラメーター データ は"Parameters window"に記録される。それらの情報は共に、Params to clipboardとData to clipboard機能で、別のアプリケーション に貼り付ける為にWindows clipboardに「切り取り」したり、Params to ASCII とData to ASCII機能で、ASCII フアイル に「貼り付け」出来る。

    2.4.5.2.1 Params to clipboard and Params to ASCII

    この機能を選ぶと、"Parameters window"の内容が、クリップボード に テキスト として、コピー される。クリップボードの更新 された内容は、データ 分析やLotusやExcelの様な、スプレッドシート に貼り付けるのに適する。次の例では、Microsoft Excelで説明されるが、全てのWindowsアプリケーションに就いてその手順は基本的に同じである。記録が終了したら、Params to clipboard機能を選ぶ。全ての パラメーター が自動的に クリップボード に コピー される。次にALT + TAB キー を使って、目的のソフトに切り換える。その アプリケーション が未だ実行されていない時は、Program Manager (Win 3.x)又はtaskbar (Win95)で立ち上げる。クリップボード の内容が、目的のソフトのファイルに貼り付けられる。Excelの場合は、"paste"機能がEdit メニュー にある。クリップボード の内容が スプレッドシート現れるはずである。

     

    パラメーター は、測定順に、最後のものが リストの最後に来る様に、表示される。この基本的書式では、幾つもの反復実験からの データ は、同じ スプレッドシート 内で、以前の データ の隣に貼り付けられる。スプレッドシート の1つの列に、反復 データ が並ぶので、平均と標準誤差の計算は、適当な公式を タイプ し、含める反復 データ の範囲を選択するだけで済む。1番上の列の分析が完了すれば、次からの列の計算は、Fill Down コマンド を使って自動的に行える。

     

     

      Params to ASCII機能が、Parameters Windowの内容を、ユーザーが名付けたASCII フアイル に、2 列、コンマ 区切りの書式で書き込む。

    Parameter label, Value

    Fo, 400 etc.

    この様な フアイル は、大抵のDOSとWindowsの データ パッケージ に列として インポート することができる。

     

                                                        

    2.4.5.2.2. Data to Clipboard and Data to ASCII

    記録計モードでデータトレースとして表示される蛍光の生 データ も、Data to clipboard コマンド でエクスポート 出来る。その機能は、パラメーター エクスポート と同じ様に、数値を テキスト ストリング として転送する。クリップボード の内容を貼り付ける手順は変わらないが、データ の量が多いので、クリップボード に何度も貼り付ける作業が必要になる。クリップボード に貼り付ける時は、ソフト が転送する データ範囲の、最初と最後のデータ ポイントを入力するように指示する。指定した範囲 が小さければ、一回の作業で、全ての データ を、クリップボード に貼り付けられるが、大き過ぎる時は、出来るだけ多くの データ を貼り付け、最後の データ点の番号を表示する。次に、その クリップボード の内容を、destination applicationに貼り付けてから、先に表示 された データ 番号を、2番目の最初のデータとして使い、2番目の クリップボード に貼り付ける。最大長の トレース を貼り付けるには、4回の繰り返しが必要になる。

     

    連続した読みとしてデータ は、目的のソフトの1つ欄の中に貼り付けられる。データ ポイント は、0.11秒毎に記録 されるので、時間情報の列を、最初の データポイントの隣のセルに、0.11と入れ追加する(A2, Figure 1-23)。式(=A2+0.11)を下方のセルにコピーすると、全ての データ の時間情報として使用出来る。

    この書式にすれば、その データ をX Y プロット として、簡単に表示出来る。

    Data to ASCII機能により、ユーザー の名付けたASCIIフアイルに, 2列、 コンマ 区切り書式で全てのトレース データ を記録する。

    Time of reading Signal value (bits)

    (sec.)

    0.11,         100

    0.22,         101 etc.

    この様な書式のフアイル は、大抵のDOSやWindowsのソフトへのデータ変換が可能である。

    2.4.5.3 Printing

    データ 画面 と"Parametes Window"の内容が、Print graphとPrint paramsコマンド で、大抵のwindows プリンターで印刷出来る。この オプション を選ぶと、print dialog boxに通常使うプリンター表示され、選んだ プリンターに依って、カラー か モノクロ の印刷が選択出来る。選ばれている プリンター の セッテイング は、Setup ボタンを選択し、"Print setup" dialog boxで変更出来る。(日本語プリンターの場合、「プロパティー」と「オプション」で設定する)。Print graph機能は、データ 記録部分の境界内に表示される、全ての グラフ 情報とイベント マーカー を プリント し、Print params機能は、パラメーター を記録した順に、1列に出力する。プリント 出力の サイズ も又、Set printer page機能で、その ページ 上のデータ の面積に合わせて、調節出来る。初期値 の セッテイングでは、マージン は最小である。 プリント 面積は、"Auto Height" option boxを クリック して、高さと幅を変更出来る。プリンター ページ セッテイング は、Print graph、Print params両機能に適用される。

    2.5 Instrument Programming Via User-Defined Scripts

    FMSはHansatech Scripting Language (HSL)と平行して開発された。HSLは、ユーザー の決める最大6つの事象の制御 / 測定の シーケンス (プロトコール 又はスクリプト)を予め本機にプログラムする簡単で便利な方法である。一旦 プログラム されると、その プロトコール は、野外の"Local mode"でもWindows ソフト からもキーを1回押すだけで操作出来る。"dorop-down" メニュー Script機能で、プロトコール の作成と編集用のScript Editorと、"PC mode"で使用する コマンド を記録するScript Recorder、Windows操作用のscript Run コマンドに アクセス 出来る。

     

     

     

    2.5.1The Script Recorder

    Script Recorderの原理は、スプレッドシート で見られる"Macro Record"機能と良く似ている。作動状態にすると、Script Recorderは実験中 ユーザー の出す各 コマンド の順番とタイミング を記録し、再生時それを正確に反復するスクリプト を自動的に作る。Script Recorder は、Script メニュー のRecord オプション を クリック して、on/offする。チェックの印は、ツール バー の"Record button"を押しすと、新しい記録が始まると同時に、そのrecorderが動作する様に セット されている事を示す。

     

     

    ツール バー からその実験が停止されると、スクリプト の記録も自動的に停止する。その新しく記録された スクリプト を ロード する前に、現在 ロード されている スクリプトに上書きするかどうかを確認するプロンプトが現れる。ロードされたら、その スクリプト を見たり、実行したり、フアイル に セーブ したり、スプリプトエデイター を使って、編集出来る。

    注: コマンド 命令文間の時間間隔は常に、スクリプト レコーダー が適当な間隔のWAIT エレメント と解釈する。 "Local mode"でより都合の良い、幾つかの異なった タイプ の"Script pause" エレメント がある。 これらは、script editorを使って、手動で、記録した スクリプト に編集しな ければならない

    2.5.2Running a script Under Windows

    Run コマンド で、スクリプトエデイター に ロード されている現在の スクリプトを、データ 記録領域と パラメーター ウインド にある データ を使って実行する。

    大抵の スクリプト エレメント (補足A)は、"Local mode"で制御boxから実行されるか、Windows ソフト で操作されるかを問わず、同じ様に動作する様設計されている。然し、Script Pauseと プロット 認識 エレメント の解釈の仕方に、幾つかの例外がある。それらの違いは、異なった動作環境を考慮する上で必要で、スクリプト エデイター でスクリプト を作る際、考慮する必要がある。

    エレメント

    Windows Operation

    Local Operation

    WAIT

    指定した期間、スクリプト停止

    決まった期間、次の スクリプト エレメントの実行が遅れる

    WKEY

    SPACE-BARが押される迄、次のスクリプト は無期限に停止

    キー が押される迄、 次のスクリプト の実行が遅れる

    WMON

    SPACE-BARが押される迄、次のスクリプト は無期限に停止

    新しく入力した蛍光のレベルは 表示されるが、キー が押されまで次のスクリプトエレメントの実行は遅れる

    WLEV

    信号が決めた値より小さくなる迄、スクリプト は無期限に停止

    信号の変化量が、決めた値より小さくなる迄、次のスクリプト エレメントの実行は遅れる

    ID

    無し

    スクリプト がLocal modeで実行されるときは、プロット認識情報を入力する必要がある

    ユーザー の入力が必要な場合、ポーズ エレメント を使う前に、このTEXT エレメント の使用を薦める。下の例では、モニタリング バーの上に("Press SPCACE-BAR")の テキスト プロンプト を出し、その スクリプト は一旦停止し、ユーザー の入力を受けてから、その テキスト は クリヤー される。

    TEXT: Press SPACE-BAR

    WKEY:

    CLR:

    2.5.3 The Script Editor

    スクリプト エデイター はウインドで その内容が リスト され、アイコンにより示されているツールで編集が出来る。 スクリプト タイトル はtitle box (A)に、コマンド ライン 或いは スクリプト エレメント はその下のbox (B) に表示される。 それ以外の スクリプト エレメント は、選択した アイコン (C)を ドラッグ して加える。 夫々の スクリプト は、FMSに ロード された際の識別に使うtitle box (A)と、実験の時 順次実行される スクリプト エレメント の並び(B)の2つの部分から成る。 編集、ダウン ローデイング、と スクリプト フアイル ハンドリング 機能は、ドロップダウン メニュー に入って いるので、2頁に亙る、アイコン 化された スクリプト エレメント (C)から ドラッグ して加える。 スクリプト エデイター の原理を理解する為に、何か1つ スクリプト サンプル を作るのが良い 方法である。

    2.5.3.1 Creating an Exanple Script

    'drop-down' メニュー の Files groupから、新しい フアイル を作る。 editorが(最大10文字迄の) スクリプト タイトル の プロンプト を出す。 この タイトル は、それが ダウンロード された後、 FMS表示 画面 での識別にも使う。 従って、タイトル は出来るだけ解り易いことが必要である。 この例の場合、タイトルは"Test"である。 各 スクリプト の始めに、一対の重要な スクリプト エレメント が、自動的に付く。それは、本機の増幅と変調 ビーム の強さを セット する GAINとMODである。エデイター は次の書式で全てのスクリプトエレメントをリストする:

    Name of script elements:      Element Parameters:

    GAIN:                  50

    MOD:                   3

     

    スクリプトエレメントは 名前と( : )の後に、その機能を規定する数値パラメーターを付けて表示される。 上記の場合、Gainは本機の セッテイング に50を与え、変調 ビーム は3に セット される。 それ以外の エレメント は、希望する実行順に スクリプト に加えられる。 使えるエレメントは、作成中のスクリプトの横に、表示される2頁分のアイコンで示される。 1頁目には、作用光制御の様な事象制御と、スクリプト 継続前に待つ、"wait for X secs"や "wait for instruments key press"の様な事象 タイマー が入り、2頁目には、温度、PARおよび一般の蛍光パラメーターなど直接の測定機能が入る。 Script Editorにより、個々の エレメント を希望の順に並べ、複雑な実験を、野外でPC無しでも、FMSのキーを一押しすることで実行したり、Windows ソフト で自動的に実行することができる。

    個々のスクリプトエレメント、制御事象とそのパラメーター、作動中に測定されるデータなどの完全な説明は、補足Aに リストされている。 各 エレメント は独立した ユニット で、GAINとMODの後ならば、スクリプト 内の希望の位置に挿入出来る。

    以下の例では、簡単な光 レスポンス 測定の スクリプト が作られ、実験室に帰ってから、その実験の完全なチャート表示が出来る様に、全てのトレース データを記録するコマンドをFMSに与える。 又FMSは、ID スクリプト エレメントと実験 プロット 識別情報を入力要求の表示をするようにセット出来る。

    新しい スクリプト フアイル を作ったら、次にそのID エレメント を選ぶ。 "Page 1" タブ を クリック して、目的のアイコン頁を開き、マウスのカーソルをIDアイコンに合わせれば、この機能が追加される。 数秒後、黄色のboxがそのアイコン の下に自動的に現れ、そのアイコンに関する情報を表示する。 マウス の左 ボタン を押したまま、そのID アイコン を、スクリプト 内のMOD エレメント の下に ドラッグ して、ボタン を離せば、その エレメント が入る。 プロンプトboxが開いて、M,N値を要求する。 これは、作業数(M)と、繰り返しの数(N)である。 従って、5,5とすると、繰り返し5回の5作業で25のプロット測定を意味する。 入力すると、次の ライン が スクリプト に追加される:

    ID : 5,5

    この スクリプト を "Local mode" で実行すると、スクリプトが実行され、 FMSがプロットすると入力プロンプト出す。 第1回の実行では、その 初期値 番号は1、1で、treatment 1,replicate 1に相当する。 これを認めるか、別の プロット IDを入力する。入力した プロット 情報は、測定の終わりに、フアイル に セーブ され、その データ が アップロード された時、パラメーター ウインド に表示される。 次にその スクリプト が実行された時、その 初期値 プロット 番号は自動的に増える。 (1,2 1,3 1,4 1,5 2,1 等)。

    スクリプトに加える次の エレメント は、パソコンにデータを移し詳しく分析する為の、トレース データ を 全て記録する コマンド である。 LOG エレメント (クリップボード と ペン アイコン)は、ID エレメント の下に ドラッグ して、 パラメーター プロンプト box に パラメーター "1"と入力しなければならない。 パラメーター "0" のLOG エレメント は、スクリプト 中で停止させる時に使える。 例題のスクリプト では、記録は スクリプト の終わる迄続けられる。 従って、次の ライン が加わる:

    LOG : 1

    セットアップ エレメント の入力を終了後、測定 エレメントを追加する。 最初は、暗順応させたFv/Fmの測定である。 エデイターは、そのFv/Fm測定条件を指定するパラメーター値入力プロンプトと、 大抵の測定に合う、初期値を示す。

    Fig. 2-30

     

     

    Fv/Fmの測定には、Foを決める データ の平均と、 Fmを決める為の飽和光 パルス の、2つの制御項目が必要である。

    その結果の パラメーター は:

    Parameter: Definition: Defaullt Vallue:

    Duration- Period over which element runs 2.5 sec

    Intensity- Intensity of saturation light pulse 100

    (1 ― 100 units)

    Pulse Width- Duration of light pulse(0.7 ― 5.0 sec) 0.7 sec

    その 初期値を認めると、次の コマンド ライン が、その スクリプト に追加される:

    FVFM : 2.5, 100, 0.7

    パラメーターを指定しなければならないことにより、スクリプト の作り方が複雑になるが、それに依って個々の条件に適した、固有の スクリプト の作成が可能になり、本機の動作が最適化出来る。各 スクリプト エレメントに関連する、パラメーターの全リストを補足 Aに記載した。 次に、予め決めた レベル で、作用光をon させる。 これには、スクリプト エレメント の頁1から、 "Actinic Light" アイコン を、Fv/Fm測定の下に ドラッグ する。 プログラム が、初期値 30 ユニット示し、照射強度のプロンプト を出す。たとえば、10を入れ、Returnを押して、光強度を10 ユニット に セット すると、次の コマンド が追加される:

    ACT : 10

    通常、照射後直ぐ、蛍光信号は一連の変化を起こすが、光化学 プロセス は明順応を始める。 測定は、サンプルが ”定常状態”に達してから行うことが多い。 スクリプト言語には、色々の文脈に適した、waiting for a key-press from the user, waiting for a defined period of time, waiting for a digital input from some external apparatus,等、幾つもの "Wait" コマンド がある。 この例では、"wait for a fixed period of time" コマンド を、 頁1の時計 アイコン を スクリプト に ドラッグ して使う: プログラム が秒単位の待ち時間の プロンプト を出す。

     

    100秒の値を入力すると、次の コマンド ライン が作られる:

    WAIT: 100.0

    100秒後、次の コマンド が実行される。 これがPSII(φ PSII)の量子効率で、2頁目のアイコンからスクリプトに加えることができる。 PSII測定に必要な制御機能は、Fv/Fm測定のものと似ている。従って同じタイプのパラメーターが使われる。別の値をパラメーターとして使うことも可能である。 初期値 パラメーターを使う時は、次のコマンド ライン を入れる:

    φ PSII : 2.5, 100, 0.7

    最終的なスクリプトをFig. 2-33に示してある。 この例は、コマンド が8つだけの、簡単なものである。 HSL(Hansatech Scripting Language)を フルに使うと、30余りの スクリプトエレメント が作れ、それを組合わせると、 最大500 bytes (約80のFv/Fm エレメントに等しい)の スクリプト が出来る。 大きな スクリプ を処理する時は、編集と フアイル処理機能は、特に約立つ。 それらは、"drop-down" メニュー から 使うことができる。

    2.5.3.2 Script Editor "Drop-Down" Menu

    この メニュー は、記録画面上のmain "drop-down" メニュー と同様の働きをする。 それぞれのコマンドはグループに分けられ、機能を大まかに示すヘデイングにより使い分ける。 Files, Download, Edit、3つの ヘッデイング がある。

    2.5.3.2.1 Edit

    この メニュー には、スクリプト上のコマンドのパラメーターを追加、削除又は変更に適したコマンド が入っている。 一部の機能は、アイコン群から新しいコマンドをマウスでドラッグして加えたり、屑篭に ドラッグ して、消したり出来る。

    2.5.3.2.2 Files

    スクリプト を作ったら、それを デイスク に保存する。 Files メニュー の オプション を使って、*.SCRの形式ファイルとして保存したり、その形式のファイルから呼び出せる。 Filesの操作は、2.4.5.1の説明内容と同じである。

    2.5.3.2.3 Download

    PCを使わなくても、最大6つのスクリプトフアイルをFMSにダウンロードし、"Local mode"により実行出来る。 Download メニューでは、現在Script Editorに表示されているスクリプトを、FMS制御ユニットの6つのプロトコール保存メモリーへ転送する。 転送先は、マウスかアクセレレーター キーでDownload メニュー から選ぶ。 プロンプトにより、スクリプト 転送の結果が、制御 boxに表示される。

     

    Download

     

     

    Protocol1

    Protocol2

    Protocol3

    Protocol4

    Protocol5

    Protocol6

     

    本器を初めて使う時は、Fv/FmとφPSII を測定する、初期設定スクリプトの入っている プロトコール 1と2を使う。 まだスクリプトが使用されてはなく、従って測定 データ が記録されたことのない時には、上書き可能である。 FMSは、記録されたデータの解釈に、ロード されたスクリプトを使うので、このセーフガード は必須である。 本器からの データ フアイル がPCに移されて、メモリーがクリヤー された時のみそのスクリプトが保存されているメモリーの再使用が可能である。

    2.6 The Instrument Toolbar

    FMSを"PC mode"にすると、光源と測定の諸機能を、ツールバー の ボタン で選べる。

     

     

     

     

    それらは4つの機能 グループ に分けられる:

    * 記録機能 (A)

    * 光源制御 (B)

    * 測定 コマンド (C)

  •  

    2.6.1 Recording Functions

  • これらの機能は、"Record" ボタン で始める。又、そのスクリプトにおいて記録機能がチェック されている時は、蛍光検知に必須の変調 ビーム もトリガー されて、実験中、ツールバー に表示される一連の測定 コマンド の記録が始まる。これは、"マクロ" プログラム を作る為に、使われたキーをスプレッドシート ソフト に記録することに似ている。実験中、データ は、データ 記録 画面 に プロット され、最大約50分、0.11秒毎に本機のモニタリング バー に表示される。"Pause" ボタンを使用して、新しい葉を光順応させている間のようなデータを保存する必要のない期間は、データの記録を中止して、メモリーを節約すれば、実験をより長い時間実行出来る。蛍光の測定値は、データの記録を止めている間も、本器のモニタリング バーに表示される。

    記録 ボタン もう一度押すと、記録は終了する。全ての点灯中の光源は消え、スクリプト の記録も停止する。新しく記録された スクリプト を、メモリーの現在開いている スクリプトに上書きしてもよいかを確認するプロンプトが出る。スクリプトの新規作成、編集に関する詳細は2.5.3.1に記されている。

    2.6.2 Light Source Controls

    FMSは4つの光源を持ち、本器の ツールバー から制御出来る。

    2.6.2.1 The Modulation Beam

    大抵の実験では、変調 ビーム は、記録の開始時にonし、終了時にoffする。これは、"Record" ボタン で記録の開始と終了時に自動的に行はれる。然し、実験中に、"Mod" ボタンをクリック すればoff出来る。その時、蛍光信号は0に落ち、変調ビームがonになる迄、そのレベルのままになる。すべての光化学作用をいったん止めることが必要な実験状況では、この機能は有用である。それを達成出来る唯一の確かな方法は、サンプル に当たる光をすべて遮断することである。その条件下では、本機が蛍光信号を検知出来ないので、データの記録を中断することは当然である。変調 ビーム は、"drop-down" メニュー のHardware機能に組み込まれている制御で、3つの強度のうちのどれかにセット出来る。FMSの検知する蛍光信号は、サンプル に当たる光強度に正比例する。実験中、光強度を一定に保つことに依ってのみ、サンプルの光化学作用の変化をモニター出来る。記録中は、FMSの設定は変更できないので、実験を開始する前に、テスト細胞組織片を用いて最適の変調強度に設定しなければならない。

    2.6.2.2. The Actinic Light Source

    作用光は、ハロゲンランプ を、電力を下げて駆動して与える。その出力 レンジ は、(光フアイバー先端で測って)0から 3000 molm-2 s -1 で、"Actinic" ボタン の隣にあるedit boxに数値を入れることにより、50 ステップのなかから選べる。"Actinic" ボタンは、クリックにより照射が始まり、もう一度 クリック してランプをoffする迄、凹んだままである。ランプの照射強度を変更するには、一旦ランプをoffし、照射強度をedit boxに新しい数値を入れて、変更してから、再度onしなければならない。作用光が照射されている間の、サンプルの変調光吸収の量は無視出来る程度である。従って、変調蛍光の度合

    2.6.2.3 The Saturating Light Source

    いに目立った影響を与えることなく、変調 ビームのパルス レートを増やすことが可能である。FMSは自動的に、本機のS/Nを最良にして動作する。総合して、毎秒10のデータの記録回数を維持する為に、このプロセスでのそれ以上のデータ は平均される。

    注: サンプル と光フアイバーの間隔が大きければ、作用光照射中、暗順応サンプルに蛍光の変化を与えずS/N比改善の為、変調 レート を増加させることが可能である。 これには、強度0にセッテイング した作用光をonにすることで試せる。

      内蔵のハロゲン ランプ で、サンプル に飽和 パルス を与える。パルス は、"Pulse" edit boxに180から18,000 μmolm -2 s -1の間の強さを100段階でセット出来る。 最小の パルス 継続期間は、0.3 sec.で、0.1 sec.増分で5 sec.迄伸ばせる。 この期間は、二番目の"Pulse" edit box に数値を入れて、決める。

    パルス は、パルスを用いる測定を行うためのボタン か、"Pulse" ボタン を押して開始する。パルス ランプ点灯中は、ボタンは若干凹んだままで、使用中である事を示す。パルス 照射が終わると、ボタン は自動的に戻る。

    2.6.2.4. The Far-Red Light Source

    この光は、735nmに ピーク を持つLED光源から出る。作用光源と同じ様に、"Far-Red" ボタンで点火する。周囲光や作用光源に比べて、その出力が小さいので、この ランプ を使用する時は、他の光によりその効力が阻害されない様、注意が必要である。

    2.6.3Measurement Functions

    FMSには、一般に使用する蛍光測定実行の ルーチン が入っている。一番一般的な蛍光 パラメーター は、暗順応された組織に対する測定と、周囲光或いは FMSの作用光の下で光合成を行っている組織に対する測定との、2つの異なったグループ に分類できる。両方の測定は共に、本機の ツールバー の適当な ボタン を押して開始する。

    2.6.3.1 Dark-adapted measurement routines

    暗順応は、すべての光に依る反応を止める。かなり長い時間に渡り光化学反応が止まる結果、PSII電子アクセプター分子の完全な再酸化が起こり、PSII反応センターが空くので、吸収された光を光化学反応に使用出来る度合いが最大になる。この状態の組織を用いて取られたパラメーター は通常、PSIIの最大量子効率の計算に使われ、光順応サンプルの測定の対照に使われる。

    2.6.3.1.1 Fo (fluorescence origin)

    Foは、暗順応により、すべてのPSII反応センターと電子アクセプター分子が、完全に酸化され、光化学反応に使われる状態になった時の蛍光収量と定義される。従って、Foは、変調ビームのみが照射される、実験の最初に測定されることが多い。

    "Fo" ボタン で、1.6秒間の データ が平均され、その結果が パラメーター ウインド にFoとして記録 される。この機能で、そのサンプルが完全に暗順応されたかどうかを決める事は出来ない。本機が通常の光のある所で使われたり、変調 ビーム が、かなりの光化学反応を引き起こす程強い時は、その記録 されたFo値は、Foの一般的な定義に当てはまらない。

    2.6.3.1.2 Fm (fluorescence maximum)

    暗順応された サンプル が、強い飽和パルス光に曝されると、Fmが得られる。これに依って、すべてのPSII電子アクセプターが還元され、PSII光化学反応が一時的に止まる。吸収したエネルギーー を光化学反応と取り合うことが、一時的に無くなるので、そのサンプルから最大の蛍光が出る。"Fm" ボタンで、"Pulse" edit box で指定した、強度と期間を使った飽和 パルス 光の照射が始まる。パルス照射中、その蛍光の上昇が モニター され、一番高い2点の平均が、パラメーターウインドにFm値として記録 される。その結果、表示されるFm値は、フルデータセットに表式される最大蛍光値と若干異なる。この手順は、測定の精度に響く、ランダムノイズ の影響を最小に押さえる為に使う。

    2.6.3.1.3 Fv/Fm (Maximum quantum efficiency of PSII photochemistry)

    FoとFm蛍光収量の差は、その サンプル の消費する 光化学 エネルギーー に対する最大能力に比例し、可変蛍光(Fv)と定義される。

     

     

     

     

     

     

     

     

    Fig. 2-35 Fv/Fmの測定のための蛍光の追跡

    暗順応(Fo)と光飽和(Fm)条件下の、組織内でエネルギーーを競合する消費経路の比例定数の計算から、可変蛍光の最大蛍光に対する比率(Fv/Fm)が、PSII光化学反応の量子収率に正比例することが示されている。多くの種の光化学反応の量子収率の計算でも、良い近似値が得られたので、Fv/Fmの使用が、ストレスレスポンスの判定パラメーターとして、広く使われている。"Fv/Fm" ボタン で、Fo, Fm,の測定と、Fv, Fv/Fm計算の通常のプロセスが始まる。

    このプロセスは、次の3つの ステージより成り立っている。

    1. Fo決定の為、1。6秒間、変調 ビーム だけを照射したときのシグナルが平均される。

    2. Fm決定の為、飽和 パルス が加えられる。

       
    1. FvとFmが自動的に計算され、"Parameter Window"に Fo、Fmと一緒に表示される。
    Fig. 2-36 "Parameters Window" following measurement of Fv/Fm

     

       
    1. Light-adapted measurement routines

    光順応組織の場合は、PSII電子 アクセプター の一部は還元され、部分的にPSII反応センター は ”閉じる”。従って、吸収されたエネルギーーの光化学反応に使われる割合は、非光化学プロセス が働いているので、最大とはならない。本機の ツールバー で、これらの プロセス の相対的な割合を決める ルーチン に アクセス する。Fv/Fmの光順応の比の測定と併せれば、Genty etal,1989の モデル を使って、PSII 量子効率(φPSII)を推定出来る。

    2.6.3.2.1 The φPSII function

    この パラメーター の計算には、種々の状態で、その サンプル の蛍光収量を測定する必要がある。先ず、通常の光での蛍光量を求める。この場合、大抵は、サンプル を特定の光又は環境に順応させ、定常状態になった状態で測定する。従ってその測定値は、”定常状態”の蛍光収量、Fs,と言われる。次に、すべてのPSII反応 センター を”閉じる”為、飽和 パルス が必要となる。PSII光化学反応が、一時的に禁止されるので、最大の蛍光収量、Fm,が得られる。前にFv/Fmの暗順応測定が取られていれば、光化学と非光化学のクエンチング プロセス の割合が、Schreiber et al, 1987 の公式から決められる。φPSII 機能が、自動的に下図のboxに示される プロトコール を実行する。

     

     

     

     

     

    Fig. 2-37 Fluorescence trace observed after Fv/Fm, adaptation to actinic light and φPSII measurement (box area).
       
    1. PAR値と温度は、リーフ クリップで測定され記録される。 (クリッフが接続されていない場合、この値は0である。)

    2. 定常状態の蛍光値(Fs)は、通常光下の蛍光信号を平均して決められる。

    3. "Pulse" edit boxで決めた、強度と間隔の飽和パルス が与えられ、Fmが、連続した最高値の平均として 記録 される。

    最後に、測定値、計算された パラメーター が、"Parameters Window"に表示される。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    クゥエンチング係数などの計算で得られる一部のパラメーターは、φPSII 測定機能に含まれていないデータを使って得られることに注意する。従って、(他の測定データ を参照しないので)正確で有効なφPSII測定値を得ることは可能であるが、(暗順応したFoとFmの測定を参照する事を要求する)クゥエンチング係数は計算の結果、無効な測定値を得ることもある。

    誤差検知 ルーチン が、次の ルール に従ってFMSでは働く:

    1. Fmは必ず ≧Fm'

    2. Fs は必ず ≧Fo

    3. PAR ≧1 μmol・m -2 s -1 (PAR センサー 有無の効果的な チエック)

    4. Fs は必ず ≦Fm'

    求めた パラメーター の計算中に使った測定値が、上の ルール に従っていない時は、計算された怪しい パラメーター に、"?? calculated number"というフラッグが付く。その様なフラッグの原因は、"Parameters Window"に在る"raw" データ から、そのパラメーター を手計算すれば、簡単に トレース 出来る。

    2.6.3.2.2 The φPSIIR function

    強い光に順応すると、光合成器官のコンフォメーションが大きく変わるため、エネルギーが反応センターに届く前に、PSIIアンテナ内で非光化学的なエネルギーの散逸が起こる。この影響を見逃すと、光化学的と非光科学的エネルギー消費の相対的貢献度の計算に誤差を生じる。この問題の解決には、一時期サンプルを覆い、遠赤光源を使って、PSIIよりPSIを優先的に励起する;電子が、電子伝達鎖を通して流れ、PSII反応センターが効果的に"opening"されるので、通常Fo'として表される、光順応のFoの測定が出来る。このφPSIIR 機能は、その測定を行う為に、次の一連の イベント を始める:

     

    1. PAR値と温度は、リーフクリップ のセンサーでデータが測定されパソコンに送られる(リーフクリップが接続されたいないときは、これらの値は0である。)

    2. 定常状態の蛍光値 (Fs)は、通常光下の蛍光信号を平均して決める。

     3. "Pulse" edit boxで決めた時間と強度の飽和パルスを照射し、連続した高い値の平均として、Fm'値が 記録 される。

    4. パルス照射して3秒間後に、(FMSの作用光源が自動的にoffされて)サンプルを何かで覆い暗順応させ、5秒間 遠赤外パルスを宛てる。

    5. 遠赤外パルス照射中の、蛍光の降下が追跡され、最小収量がFo' として 記録 される。

       
    1. この機能の最後に、FMSの作用光が再び on される。
     φPSIIR 機能が計算を行い、(Fo'の測定を使って)次のパラメーターを、"ParametersWindow" に書く。前に述べた、誤差検索ルール (Fo' must ≦Fo という条件も考慮し)が計算に使われる。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    2.6.3.2.3 Fs Function

    φPSII とφPSIIR 機能が働いているときは、定常状態蛍光収量 (Fs) は、自動的に測定される。 然し、飽和 パルスを照射しないで、Fs値を記録したい場合もある。 その時は、"Fs" 測定機能を クリック する。その後1.6秒間のデータ が平均され、"Parameters Window"にFsとして表示される。

    2.6.3.2.4 Fo' function

    Fo'の測定は、"Fo'" ボタン の操作で、φPSIIR 機能とは関係なく行える。アクテイブ にすると、作用光がoffにされ、5秒間遠赤外光が照射され、その蛍光の減少が追跡される。その最小値が、Fo' として"Parameters Window"に表示される。遠赤外パルスが消えると、作用光が、元のセッティング値で、再び on される。

    注: 遠赤外照射中は、優先的にPSIが励起されることを確実にするため、サンプルを周囲光から遮蔽しなければならない。周囲光が余り強いと、遠赤外照射の効果が台無しになる。

    2.6.3.2.5 Logging PAR and Temperature

    ツール バー の"PAR"と"Temp"機能で、照射PPFDと サンプル 上の温度が測れる。本機の モニタリング バーに出る最後の測定値が、パラメータウインドに表示される。従って、本機の モニタリングバー の表示がアクテイブであることが大切である。値0は、リーフクリップの付いていないことを意味している。

    2.6.4 External Device Interface and Event Markers

    本機のツールバーの残りのボタンは、外部装置のインターフエイスと、ユーザーの指定する

     イベントマーカーの制御に使う。

      

    2.6.4.1 External Control Interface

    FMS1には、他の会社の製品の制御インターフエイスのためのデジタル制御インターフエイスが付いている。実験中でも"O/P"ボタン或いはスクリプト中のDIGT エレメントを使って、本機のツールバーから直接ライン0に繋がっている外部装置をトリガー出来る。FMSと平行して、蛍光以外の事象を記録する外部装置をトリガーするのに適する。逆に、FMSは、外部装置からの制御に応答して作動する、4つ迄の デジタル 入力が受けられる。入力 ライン 0と1の状態は、手動操作の時は、本機の モニタリングバーに示されるので、WDON, WOFF エレメントで停止しているスクリプトを進行させることが出来る。種々の電圧制御(0から4095 mV)の要る、外部LED光源の様な装置の制御用に、D/A ライン も付いている。D/A ライン は、"DAC" ボタン でon/offを切り替えることが出来、スクリプト 実行中も、希望の電圧をエレメントパラメーターとして、DACエレメントで制御出来る。

     注意:0のDAC値で、チャンネルは off される。

    DACやデジタル 制御 ライン を使うには、適当な機器間の接続が必要である。FMSの ピン 接続は、補足 Bの第1章に在る。Hansatechより端子のついてない接続用ケーブルを手に入れることができる。

    2.6.4.2 Event Markers

    データの記録中、FMSの制御する光照射開始はすべて、色分け矢印でマーキングされる。本機のツールバーの"↑"と"↓"ボタンで、除草剤の添加とか温度の変化等のユーザーの特定する事象のマーキングが出来る。どちらかのイベントマーカーボタンを使う度に、矢印がデータ記録部分の上に出て、表式出力の対応する蛍光データが、訂正し易い様に色分けされる。色分けは、個々の応用に適する様に、自由に決められる。

     

     

     

     

     

     

     

     

    補足 A

    Hansatech Scripting Language Elements

    合計32の スクリプトエレメントが、HSLを構成する。この補足は次のことを記している。

       
    1. スクリプトエディターアイコン

       

    2. コントロール機能

       

    3. コントロール機能の設定値

       

    4. “Local mode”では、メモリーに、”PC mode”では”Parameter window”に記録される測定値
    エレメント を、機能別に4つのグループに分けてリスト する。

    機器制御エレメント: 機器制御と光源のセット、データは記録しない。

    スクリプトポーズエレメント 

    条件が満たされる迄、スクリプト の実行が中断される。

    LOG機能は、ポーズ中でも、フルトレース分析のデータを記録する様にシステムをセットする。

     

     

    トレース記録エレメン

    サンプルが置かれている状況と、そのトレースに関連する基本的パラメーターを記録するためPAR/temperatureリーフクリップと併せて使用する。

     

     

    蛍光パラメーター記録エレメント

    一般に、クロロフイル蛍光パラメーターとして用いられる値を、自動的に測定、計算し、記録する。