DEC 3000/300

このページはDEC 3000/300にNetBSDをインストールしたときの覚え書きで、奈良先端大の甲本さんの指示を基本に構成してあります。以下の文は特に記さない限りは甲本さんのmailです。

 

無料の OS は NetBSD,OpenBSD, FreeBSD の動作が可能ですが、唯一マトモな動作が期待できるのが NetBSD ということになります。

しかしながら、現状ではハードウエア性能は全く引き出せておらず、ほとんど使いものにならないといって良いでしょう。おおむね、十万円で購入できる PC の一割未満の性能しか出ないと考えて下さい。よって、現状では DNS server, mail server, NIS server といった陰のサーバー用途以外には使えないと考えて良いでしょう。

最善の選択は、将来的に NetBSD 1.4-RELEASE または 2.0-RELEASE といったものが公開されるのを待つことです。開発途上バージョンである NetBSD-current では NetBSD 1.3-RELASEに比較すると、仮想記憶、ファイルシステム、タスクスケジューリングなどで、劇的な性能改善がなされております。これを用いるならば、ファイルサーバーとしての性能は SunOS 4.1.x の SS10 を十分上回る可能性はあります。もちろん、システムの安定性に若干の不安がありますので、ユーザーファイルの堅実なバックアップを行なうという前提での話です。

実はちょうど先日、"extremely stable" と称されるスナップショットが公開されたところですので、例えば、

ftp://ftp.iij.ad.jp/pub/NetBSD/arch/alpha/snapshot/19990122/

以下を取得し、1.3.x の代わりこれの binary/sets/

以下のファイルを展開し、カーネル(kern.tgz)だけを差し替えることで利用が可能にはなります。お申しつけくだされば、カーネルをお送りすることは出来ます。

そういう状況を理解した上で、なお御利用になりたいとお考えでしたら以下の手順にしたがって下さい。まず、

http://sakura.aist-nara.ac.jp/Japanese/student/takuya-k/install13F3.fs.gz

を取得の上、ブートディスクを作成し、このディスクを用いて マシンをブートさせます。

(Downloadの失敗談)Download

(ブートディスクの作成法)bootdisk

以下ブートディスクを使ってインストールします。インストールする際に素人が一番困ることはハードディスクの種々のディメンジョンを入力しなければいけないと言うことです。

私の手に入れたDEC3000/300のハードディスクは下記の仕様でした。

 

 

 

 

ただし甲本さんとのメイルのやりとりでは以下のような返事でした。

―――和田野―――

フロッピーでブートすると最初のメッセージで

14 HEADS、2570 CYLINDERSと書いてきます.

installではheads, cylinders, sectors/track, byte/sectorを聞いてきます.どの値を入れたらいいのでしょうか?

―――甲本さん―――

最近の HDD では実際のヘッドやシリンダ数はもはや無意味化しており、重要なのは総セクタ数だけです。通常、総セクタ数を適当に素因数分解した数字を使えば問題ありません。また、最近の HDD には、総セクタ数に素因数分解が出来ないようなものも多数存在し

ますが、その場合には、総セクタ数以下の数字の中で、素因数分解可能な数字で代用します。 NetBSD の場合は、システムが適当に数字をでっちあげてくれますので、ブート中に 14 HEADS 2570 CYLINDERS と表示されたのならばその数字を使うのが最善です。

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他のシステムを参考にしてルートに10%、スワップに10%、その他に80%の領域を割り当てることにしました。ハードディスクが1GBですから、ルートが100MB、スワップ100MB、その他が約800MBとになります。

手元にcdromドライブが無い場合でサーバーがある時は甲本さんの指示に従い次のようにします。

 

甲本さんの指示

# ifconfig le0 inet 192.168.100.2 netmask 255.255.255.0

# route add default 192.168.100.1

などとします。これで、CD-ROM をマウントしているマシンが、

192.168.100.3 であれば、

# ftp 192.168.100.3

とすると、接続できるでしょう。そして、CD-ROM 中の binary/sets 以下の全てのファイルを DEC3000 の HDD の適当なところに転送します。例えば、/mnt/usr/tmp などを作成しておいて、そこに置くのが良いでしょう。その後、/mnt にて、全てのバイナリを展開します。

**************CDROMのマウント*****************

cdromドライブが有る場合は

#mkdir /cdrom

#mount_cd9660 /dev/cd0a /cdrom

でcdromがマウント出来ますので上記のようにファイルをコピーします。フロッピーで立ち上げてインストールを進めると

/ -----à /mnt

にマウントする(もしくは“される”)のが常識(?)のようです。従って前記のその他の部分800MBを

#mount /dev/sd0c /mnt/usr

としてから/usrの下にtmpを作りファイルのコピーを行い以下の作業を行います。

****************************************

# tar zxpf /mnt/usr/tmp/base.tgz

...

# tar zxpf /mnt/usr/tmp/text.tgz

 

などとします。次に、CD-ROM のバイナリに含まれているカーネルではコンソールが使用できないので、

http://sakura.aist-nara.ac.jp/Japanese/student/takuya-k/kern3.tgz

を取得してきて、やはり、/mnt にて

# tar zxpf /mnt/usr/tmp/kern.tgz

とすることで、/mnt/netbsd が新しく置き換わります。あとは、/mnt/etc 以下の必要なファイルを作成し、/mnt/dev にて、

#./MAKEDEV all

した後、HDD からブート可能になるはずです。これで利用可能にはなると思いますが、「何に使えるか」ということに関しては、やはり、良い答を持ち合わせません。

(NetBSDとFreeBSDの基本的な違い)NetBSD2FreeBSD

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これで無事起動したのですが、その間にrc.confの設定をいいかげんにしたために「ケルベロス問題」なるものに遭遇しました。(ケルベロス問題)

結局はrc.confをちゃんと設定したらこれらの問題は解決しました。そこでいくつかの設定の情報を集めました。設定情報

そのあと、apacheをインストールし、現在popのインストールを考えています。netatalk,sambaが入ってこれらのサーバーとして使えたら幸いです。4月からの授業に使えたら苦労のしがいが有ったと考えています。